福岡水害(平成15年7月)
流れの速い川には近寄るべからず
~消防団員の経験から言っておきたいこと~
(福岡市 70代 男性 消防団員)
消防団に入ってもう55年になりますが、最近の雨の降り方の異常さは感じています。台風に付随した豪雨は過去にもたくさんあったけれど、近ごろは完全に雨だけやもんね。
雨粒の大きさが違うような気がするし、トタン屋根とかじゃない家の中にいても雨音で恐怖を感じることもあります。そんなことって、今まではそうそうなかった。
それから、長年の経験から言えることは、「流れの速い川のそばには、絶対に近寄っちゃいかん」ということですね。よく老人が田んぼや畑を見回りに行って、小さな水路に落ちて流されたって話を聞きますが、普通は「なんで、そんなところで」って思いますよね。
でも、それはちっとも不思議なことではなくて、水の流れを見ているうちにめまいを起こすんじゃないかと思うんです。自分たちでさえ、増水した川をじっと見ていると、思わず体が引きずり込まれるみたいになりますからね。