前線による大雨(平成24年8月)
すっかり忘れてた『水って怖いもんやで』~停電にも危機意識なく『もうちょっと寝てよか』~
(宇治市 60代 男性 地区役員)
僕の家は、川の起点そばに建っています。かなり深い川で、ゴォーゴォー流れるけどまだ1メートル半くらいの余裕があるし、嫁さんが「たくさん降ってるけど、大丈夫やろ」とか言ってて。そのうち停電になり、「朝の連続ドラマも見れないし、もうちょっと寝てようか」と。
そんな時、近所の人が「大変や!チェーンソー持って、来てくれないか」と呼びにきました。うちから800メートルくらい下で山崩れが起き、川がせき止められて取り残された人を救助するということでね。同じ地域でも50メートル離れると雨の量にすごい差が出てくるんですね。その場所に行ってみるまで、そんなことになっているとは思ってもいなかったのです。
僕も小学校の教員をやってましたから、子どもたちを連れて昭和28年の山城水害の聞き取り調査にも行ってたし、「水って怖いもんやで」とおじいちゃんによく言われていたのに全く教訓にしていなかった、危機管理意識の欠如があったんじゃないかなと反省しています。