「母の防災意識で命助かる」

阪神・淡路大震災(平成7年1月)

母の防災意識で命助かる
~つぶれた庁舎見て震災の激しさ初めて自覚~

(神戸市 40代 男性 市職員)

うちの母親が東京出身でして、地震については、かなり問題意識が強かったんです。で、枕もとには、地震が起きたときに落ちてくるような物は絶対に置かないということを徹底していまして、そのおかげで僕の部屋は、観音開きのタンスがガーっと開いて、中の物が落ちてきたり、倒れかかったタンスが蛍光灯の傘に当たって止まったりということはありましたが、寝ていたところは大丈夫でした。

母親のほうも、細長いロッカーみたいな洋服ダンスを持っていましたが、ベッドと平行に置いていたので、頭の上に倒れるのではなく、ベッドと平行にバタンと倒れたので、命拾いをしました。

僕の家は、マンションの5階で、町中を見下ろせるところにあります。窓をパッと開けると、火の手が4本か5本ぐらい上がっていました。さらに1時間ぐらいすると、僕の家の近くから火の手が上がるようになり、正直びくびくしていたんですが、やっぱり仕事場が気になって、病気で寝込んでいた母を振り切って、職場に向かいました。

今から思うと恥ずかしい話なんですが、出勤しようと思ったときにはまだ本気で地震の被害を自覚していなかったんですよ。市役所の2号館がつぶれているのを見たときに初めて、「これはただ事ではない」と思いましたね。

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