阪神・淡路大震災（平成7年1月）
残る火見ながら「これはアカン」
～気を取り直して向かった消防署に支援のレスキュー隊～
（神戸市 70代 男性）
自治会長だったので、地震が起きたその日は、とにかく火元を確認して、あとは埋もれている人をいっときも早く引っ張り出すということだけで頭がいっぱいでした。
翌日の朝4時ごろになって、一人で近所の公園まで来たんです。で、周りを見たらまだいっぱいプスプスプスと、火が燃えているんですよ。まだ焼けぼっくいが残って、燃えていたんです。
夜が明けない真っ暗闇の中で、一人でそれをじっと見ていたらね、ほんまもう、「これはアカン」という思いがしましたよ。
ですけど、しばらく見ていて、「沈み込んでいてもしょうがない。こうしていても始まらない」と気をとりなおし、町内の若い人たちと一緒に、埋もれている人を何とかしようと、近くの消防署に頼みに行ったら、ちょうど大阪のレスキュー隊が到着したところでした。そこで、すぐうちの町内に来てもらうことができたのです。