「ご近所で「あげます」「いります」」

阪神・淡路大震災(平成7年1月)

ご近所で「あげます」「いります」
~玄関前にボードで貼りだし~

(神戸市 60代 男性)

地震後、家の中を片づけるのに大変だった時期に、近所の十数家族で避難所になった近くの小学校に、交代でみんなの朝とお昼の菓子パンを取りに行っていました。初めから決めていたわけじゃなくて、奥さん方が「今日は私が手伝います」、「じゃ、次の日は私が手伝います」って自主的に言ってくれたのが始まりでした。

しばらくたってから、家の前に厚いベニヤ板を出して「こんなものが役立つよ」とか、「こんなものが余っているから使わない?」とか書いた紙を張り出すようにしたら、お互いにないものをスムーズに供給しあうことができました。

うちは、きれいな水の入ったポリタンクを外に出しておいたのですが、どこからか情報を聞いて、「うちのおばあちゃんが薬飲む水がないんですけど、いただいていいですか」とかいって来られるんです。煙やらで、のどがむせたりするとやっぱり水が欲しくなるでしょ、みなさん寄ってきて、最後は犬まできましたよ。

私は、引っ越してきて1年2カ月ぐらいで、近所とは顔見知りになっていましたが、もうちょっと広い範囲に住む、初めて家の名前も知った人たちと一緒に力を合わせることができて、とてもうれしかったです。

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