「なぎ倒された煙突にショック」

阪神・淡路大震災(平成7年1月)

なぎ倒された煙突にショック
~ランドセル姿で見守った祖母宅の解体~

(神戸市 20代 女性 学生)

揺れた直後はまだ水が出ていて、2階から降りるやいなや、父が「水をすぐにためろ!」と言ったので、とりあえず器という器に、母が水をためていました。父は建築系の人なんですけど、お風呂にちょうど水がいっぱいになったぐらいで断水になったので、びっくりしました。

小学1年生の私が一番ショックだったのは、長田にあった祖母の家が取り壊されたことです。祖母の家は銭湯で、私はそこに預けられて育ったので、私にとってすごく大事な家だったんです。「全壊」の赤い紙が張られるとショベルカーでつぶされるという話を聞いていたので、1回勝手にその赤紙をはがして怒られた記憶もあります。

その日は短縮授業で、お昼ぐらいに学校から帰ると、祖母の家はもう半分ぐらいつぶされていました。銭湯で大きいので、なかなか一気にはつぶせなくて。それをランドセルを持ったまま、ずっと見ていたのを覚えています。

すごく立派な煙突が立っていたんですけど、根元からバーンと一気になぎ倒されてしまいました。丸1日で更地にされてしまった光景は、今でも鮮明に覚えています。

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