「出張先で地震発生を知る」

平成12年(2000年)鳥取県西部地震(平成12年10月)

出張先で地震発生を知る
~「肝心な時に役に立たない」と家族~

(米子市 40代 男性 百貨店職員)

僕は地震の前の日から大阪に出張していました。事務所に戻ると、「出雲大社の分院が壊れたぞ」って言われましてね。そこには僕も行ったことはないけれど、大きなものらしくて、「仕事なんかせんで、はよう帰れ、はよう帰れ」って大阪の連中に言われ、予定を切り上げて帰ることにしました。

「どないしてんのかな」と家族のことが気がかりでしたけれど、電話がつながりません。かろうじて店と店を結ぶ内線電話がつながったので、「新幹線や在来線も止まり、道路も通行止めで、今のところ帰る手段がありません」とひとまず報告しました。

しばらくして、誰かが「米子行きの高速バスが夕方の6時半に出る」と教えてくれましたので、それに飛び乗りました。通常なら3時間半ぐらいのところを6時間ぐらいかかり、おまけに途中で降ろされて国道を歩き、やっとの思いで家にたどり着きました。

家族は全員無事でした。茶わんやコップが割れた程度でホッとしましたが、同居の父も出張中で、深夜に帰宅した私を見て、家族から「我が家の男は全く肝心なときに役に立たん」って言われました。サラリーマンの辛いところですね。

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