「水の入った長靴は「ゴボッ」、「ゴボッ」」

平成21年7月中国・九州北部豪雨(平成21年7月)

水の入った長靴は「ゴボッ」、「ゴボッ」

(防府市 60代 男性)

最悪の場合、家はだめだろうという考えは持っとったんですよ。だけど、幸いにして、私の家の上のほうは、大昔に田んぼだったから段々になっていて、ちょうど2段上ぐらいを境に、私の家を中心に水が左右に分かれてくれたんです。だから、その割に被害を受けんと持ちこたえてくれたんじゃないかなと今でも思っています。

当時、私の家の後ろから大きい道路のほうに出るまでは、長靴に水が入るほど道路が水没しているものだから、歩こうにも歩けないのです。それに、水の勢いというものがありますから、避難は本当に一生懸命でした。

やっぱり長靴に水が入ると重とうてね。ゴボッ、ゴボッとなって、歩かれんのですよ。ああいう時には、かえってズックとか地下足袋 とかのほうが歩きやすくて、避難するのに適していると今ではそう思いますね。

でも、その時はそういう発想が浮かばんのですよ。大雨の時は最初長靴で作業しているでしょう。その続きで長靴が離れんようになってしまうのです。

※地下足袋(じかたび)とは、足の裏にゴム底がつき、足の指が親指と残りの二股に分かれている作業労働用の足袋のこと。

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