「30センチの水が急に胸まで」

平成11年台風第18号(平成11年9月)

30センチの水が急に胸まで
~普段は気付かない道路の凸凹~

(宇部市 50代 男性 記者)

当時、うち(新聞社)にも情報はなかなか入ってきませんでした。そこで、こちらから情報を取りに行こうということで、長靴をはいて、市役所との間を何度か往復しました。市役所に続く通りは、すでに30センチか40センチぐらい水に浸かっていたと思います。

泥水ですから下の方はまるきり見えないんですよ。「ここら辺が道路だったかな」という感じで歩いて行ったら、急にドカっと、胸のあたりまで水に浸かってしまったのです。ほんとうにあの時はびっくりしましたね。今思えば、市役所の手前が車道になっていますが、ちょうど一段下がったそのあたりだったと思います。

日ごろ、そんなに道路の凹凸とかを気にしていませんよね。浸水して足もとが見えない時は、「ここら辺はまっすぐだったな」とか、記憶だけを頼りに歩いていくわけで、それがちょっと外れると、えらいことになるんだということを実感しました。

大雨の時に歩いて避難して、道路わきのミゾに落ちて大変なことになったなんていうニュースを耳にするたびに、あの時のことを思い出します。

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