「床下収納のフタが「ポコッ」と浮いた」

平成11年台風第18号(平成11年9月)

床下収納のフタが「ポコッ」と浮いた

(宇部市 60代 男性)

近所では、「今度家を建てかえるときには、潮水につからんように高くする」というのが常識みたいになっておって、うちも20年前に家を建てかえる時に、前に床上30センチやったから、盛り土をして地盤を40センチ上げたんですよ。だから、「もう大丈夫」と思っていました。

あの日は風が強くてね。家でじっとしておったけれど、今までの経験から、ひょっとすると水が来るかもわからんと思って、勝手口の方を気にしていました。勝手口はサッシのドアで水は入ってきませんでしたが、突然、台所の床下収納のフタがポコっと浮いたんですよ。床下の基礎のところに風抜き窓があるでしょ。そこから水がドーッと入ってきたんですね。

カーテンをあけて見たら、外は一面の海。「待てよ、外へ出たらかえって危ない。潮はすぐ引くんだから、じっとしとったほうがいい。」と自分に言い聞かせ、私は台所のテーブルの上へ座って、ジーっと水が引くのを待っていました。

水は来るのも早いが、引くのも早いんですよ。あっという間です。もう30分もすれば、今度は川のようになって引いていくんです。

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