「缶が転がる家で1カ月」

平成13年(2001年)芸予地震(平成13年3月)

缶が転がる家で1カ月
~避難所行かず、自閉症の子と自宅で過ごす~

(呉市 60代 女性)

うちは何かものが落ちるとか、ガラスが割れるとか、そういうことは一切なかったんです。ただ、崖が崩れて家ごと斜めになっていたので、ジュースの缶は転がっていくし、戸も動かないような状態でした。でも、ライフラインが無事だったので、とりあえずは過ごせたんです。うちには自閉症の子供がいるので、避難所に避難するとか、そういうのが難しかったものですから、そこでそのまま過ごしました。うちの子供は、地震が起きても、普通どおりにしていたら何てことないんですよ。

子どものためにも、私たちは、仮の住まいでなく、落ち着いて住める家を探さなきゃと、とにかく必死で探しました。でもなかなか見つからなくて、1カ月ちょっとは、ミシミシいう中を家で過ごしました。雨が降るたびに、「避難してください」と言われてね。怒られたんですけど、そこの場所にいなきゃしょうがなかったんです。

所在地 〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1 電話番号 03-5253-2111(大代表)
内閣府政策統括官(防災担当)

Copyright 2017 Disaster Management, Cabinet Office.