三条市の豪雨(平成16・23年7月)
つい頑張りすぎてしまう復旧作業 ~何より大事な自分の健康管理~
三条市 50代 男性 会社経営
インタビュー日:2012年10月3日
私たちの町は、大きな川の支流に挟まれたところにあります。大雨が降るとやはり洪水を心配しますし、実際、2011年7月29日の豪雨ではふだんは穏やかな支流の水がうねるように流れ、水位は土手の上の方まで上がってきていました。このまま降り続いたら決壊するかもしれないと近所の人とも話したのですが、何とかその前に雨が収まり、30日には水位も下がってホッと胸をなで下ろしたのを覚えています。このときは町全体に出された避難勧告が、少々大げさに思えたほどでした。
一方で、2004年7月13日の豪雨による水害は文字どおり悲惨でした。電気・ガス・水道はすべてストップ。町にはがれきがあふれ、その片付けや掃除だけで1か月以上費やされました。今思い返すと、町民皆が復旧を急ぎ、焦っていたように思います。若い人たち、働き盛りの人たちは、復旧作業と仕事を両立させなければならず、知らず知らずのうちに頑張りすぎてしまっていたように思います。
そんな中、40代になったばかりの私の弟が、心臓発作で命を落としました。弟のことを思うとき、どんな場合であっても、自分の健康管理ほど大事なことはないと痛感します。被災前に戻れるなら弟に言いたい。「自分の体は自分で守れよ」と。
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