三条市の豪雨(平成16・23年7月)
災い転じて福となす ~困ったときの助け合いがきずなをつくる~
三条市 70代 男性 自治会長
インタビュー日:2012年10月3日
2004年7月13日の豪雨による水害のとき、私たちはたくさんの方々に助けていただきました。このことへの感謝の気持ちをずっと持ち続けており、中越地震などその後の災害時には、町の人たちと一緒にボランティア活動をしています。
活動を通じた交流は、様々な地域、団体との間で続いています。多くの人と交流する中で、「困ったとき、切ないときの助け合いが、かけがえのないつながりをつくる」と実感し、気持ちが温かくなります。
このときの水害では町全体が水に浸かり、多くの死者、重軽傷者を出しました。住家被害も著しく、あの悲しみを忘れることは難しいと思います。しかし、あれ以来、私はあえて「災い転じて福となす」ということわざを、折に触れて使うようにしています。災害時に多くの人に助けられ、そこから新しい人間関係が醸成されてくる中で前向きな気持ちになれたのです。これを「災い転じて福をなす」と言わなかったら、何と言えばいいのでしょう。
これからも、つらいこと、大変なことがいつ起こるかわかりません。自然の猛威にまたいつ襲われるかも、だれにもわからないのです。だからこそ、私は災いを福に変える気持ちを持ち続けたい。多くの人がこうした心構えでいれば、いざというときにきっと助け合えると思います。
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