東海豪雨(平成12年9月)
水没した車に当たりながら進んだ救援ボート
(清須市 60代 女性)
交差点のところに自衛隊の大きなバスとかトラックが待機していて、私たちはそこまで救援ボートに乗せていってもらいました。
今でも忘れんけど、ガチャンガチャンとボートが何かにぶつかるんです。「あ、ここに車がある」と自衛隊の人が言ってね。
姿は見えないのだけれど、泥水の下に自動車が何台も沈んでいるということで、アンテナみたいなのがチラチラっと見えていました。それに、車の警笛みたいな音が、どこかでピーピーと鳴り続けていたりして、誰かが「車が泣いている」って言っていましたけど、本当に不思議な気がしました。
こんなにすごい状況だったのに、車で庄内川をわたったら、「まいどおなじみの・・・」って、ちり紙交換の車が通っていました。対岸で何が起こっているかなんて関係ない。その差にすごいショックを受けました。