「助けてあげたかったおとなりの奥さん」

平成20年8月末豪雨(平成20年8月)

助けてあげたかったおとなりの奥さん

(岡崎市 70代 男性)

おとなりに老夫婦が住んでいたのですが、ご主人は体が弱く、市に要援護者の登録をされていました。だから、うちの床上まで水がきた時に、すぐおとなりさんのことが頭をよぎりました。でも、水はどんどん上がってくるし、おとなりの雨戸は閉まったままだし、あたりは真っ暗で、助けにいける状況じゃなかったので、携帯電話で119番通報をしたんです。

119番が全然通じなかったので、今度は110番をして、警察の人に、「おとなりの人が逃げおくれているようだから、助けてください」とお願いしました。たしか、避難勧告が出たのはその後だったと思います。

約1時間後にゴムボートで消防の人が救助にきてくれた時には、平屋建ての屋根の近くまで水が来ていました。ご主人は家の台所の窓から自力で出て、隣のマンションの人に助けられたのですが、残念なことに、奥さんは逃げおくれて亡くなられたそうです。

こんなことになると1時間でも前に分かっていれば、自主避難もできたはずなんです。おとなりさんを助けられなかったことが一番の心残りです。

所在地 〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1 電話番号 03-5253-2111(大代表)
内閣府政策統括官(防災担当)

Copyright 2017 Disaster Management, Cabinet Office.