平成16年7月新潟・福島豪雨(平成16年7月)
窓や戸をはずして水圧から店を守る
(長岡市 40代 男性)
うちは牛乳屋を営んでいます。激しい雨が夜中からずっと朝まで続いていて、おかしいなとは思っていました。午前中に長岡のほうへ配達に行っていると、土手の近くに住んでいる消防団の仲間から電話があって、「今、土のう ※ を積んでいるんだけど手伝ってくれ」と。私は「わかった」と答えてから、おやじに「やっぱりやばいみたい」と電話したところ、おやじは母ちゃんをほっぽりなげて店の様子を見に行ったのです。
堤防が切れた側にうちの店があったので、おやじが店にたどり着いたころにはもう水が出ていて、それからあっという間に腰ぐらいまで水が来たそうです。だんだん店のシャッターが水圧で膨れてきたので、おやじは、水を抜かないと家ごと持っていかれると思って、裏のガラス窓から戸から何から蹴ったりして外したので、店は残りました。
※土のうとは、布袋の中に土砂を詰めて用いる土木資材のこと。適宜、土砂を詰め、袋を縛り積み上げることで、水や土砂の移動を妨げることができることから、堤防の水止めなどに使われます。