「有珠山噴火に対する緊急観測監視体制の整備について」

平成12年4月28日
国   土   庁
 
「有珠山噴火に対する緊急観測監視体制の整備について」
 
1.趣 旨
  有珠山噴火災害対策については、
 (1) 観測・監視の強化、情報伝達体制の充実等により、引き続き厳重な警戒態勢を執る。(有珠山噴火非常災害対策本部決定、4月7日)
 (2) 観測体制の整備が重要であり、引き続き火山活動の推移を厳重に監視する必要がある。(火山噴火予知連絡会統一見解、4月12日)とされている。
  有珠山は現在も小規模な噴火活動を断続的に続けているため、国としても引き続き厳重な監視を行っている。他方、現地においては避難指示区域の一部解除がなされたものの、約8千人の方々が約1ヶ月の長期にわたり避難を余儀なくされており、今後の噴火の見通しに対する的確な判断が強く求められている。このため、この度、予知連の関係省庁において緊急に地震計やGPS等の観測監視体制の整備充実を図ることとした。(別紙参照)
 所要の経費については、予備費使用により対応する。
 
2.予 定
  5月中旬を目途に概ねの整備を完了する。
 
 
  【問い合わせ先】
  (※) 国土庁防災局震災対策課    課 長  岡 山  ℡:03-3503-5692
     文部省学術国際局学術課    課 長  佐々木  ℡:03-3593-2304
     科学技術庁研究開発局企画課
         防災科学技術推進室  室 長  岩 瀬  ℡:03-3503-8165
     通産省工業技術院研究業務課  課 長  薦 田  ℡:03-3501-1777
     建設省国土地理院企画調整課  課 長  小 出  ℡:0298-64-2664
     気象庁総務部企画課  防災企画調整官  横 田  ℡:03-3214-7902
 

     (※:全体とりまとめ)
 
(別紙)
 
「緊急観測監視体制の概略」
 
約14億円
 
 以下は、有珠山噴火に対する緊急観測監視体制の概略を整備項目別に整理したものである。
 
1.火山活動の監視
 地震計の設置、空振計の設置、遠望カメラの設置、噴火映像解析、高サンプリング地震観測等
 
2.地殻・地形変動観測
 GPSによる隆起測定、測距・測角観測、水準測量、地形変動量調査、衛星画像による調査等
 
3.電磁気観測
  地磁気観測、空中物理探査
 
4.各種観測
  山体表面温度観測、地下水観測、噴出物観測等
 
5.土石流発生監視
  雨量計の設置
 
(担当省庁:科学技術庁、文部省、通産省、建設省、気象庁)
 
(参考)
 
「有珠山噴火災害対策の主な経緯」
 
月 日 火山活動 地方公共団体
3月28日

3月29日
3月31日
4月7日
4月12日
4月13日
4月20日
 
有感地震多発

地震回数増加
北西山麓噴火
 
・予知連拡大幹事会見解
(数日以内に噴火の可能
性が高い)

・関係省庁局長級会議の
開催
・関係閣僚会議の開催
・非常災害対策本部及び
現地対策本部の設置
・政府調査団の派遣
・非常災害対策本部は基
本方針を決定
・予知連見解(当面、北西
山麓を厳重監視)
 
・北海道、伊達市、虻田町
及び壮瞥町が災害対策本
部等を設置

・避難勧告の発令後、避難
指示に切り替え(避難者数:
約1万3千人)
・避難指示区域の一時解除
(避難者数:約8千人)
・避難指示区域の一時解除
(避難者98人が対象)
 

 
 

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