防災の動き



海南市立下津第二中学校の取組
「いのち」と「くらし」の実践的防災学習「夢をかたり、汗をかき、絆をつむぐ ~心を一つにして地域の被災者を支援する~」
和歌山県海南市危機管理課

 本市の学校、地域、外部支援者が一体となり取り組んだ「いのち」と「くらし」の実践的防災学習を紹介します。

 和歌山県海南市では、東日本大震災を教訓とし、南海トラフ地震に備え、津波避難訓練や避難所運営訓練等を積み重ね、命を守るための行動力を身につける取組を地域一体で続けています。

 令和元年度の「海南市防災訓練(海南市・海南市社会福祉協議会共同主催)」では、海南市立下津第二中学校が、沿岸部に位置する塩津地区と大崎地区において、地元小学校や、福祉系専門職7団体、全国から集まった学生、ボランティアと連携し、南海トラフ地震を想定した地域の被災者を支援する活動(災害ボランティア活動)を実施しました。

 また、避難生活や災害関連死、復旧・復興期の「くらし」についても学び、東日本大震災当時に小・中学生だった学生を全国から約50人招き、東日本大震災や南海トラフ地震についてのグループワークを全校生徒で実施し、成果発表を行いました。

 東日本大震災を教科書で学び、これまで「自分ごと」として捉えられなかった世代の生徒たちは、今回の取組を通じ、被災後も継続して自分たちの地域を守るために、少子高齢化や地域活性化などとともに、災害を複合的な地域課題と捉え、様々な大人たちと連携して取り組み、地域の一員として地域課題を自分ごととして考えることができるようになりました。

 この取組を通じ、地域で助け合う意識が醸成されただけでなく、「災害時での中心的な役割を果たす責任感を持ちたい」という声や、「平時から地域の活動に参加したい」という声が生まれるとともに、「将来も海南市に住みたい」と答える生徒の割合も増えました。

 本市では、南海トラフ地震に備え、現在、事前復興計画策定の取組を進めており、今後も、復旧・復興の中心になることが予想される地元の学生たちとともに、地域や外部支援者と一体となり、取り組んでいきたいと考えています。

訓練の様子
訓練の様子

グループワークの様子
グループワークの様子

(関連する表彰)
令和2年度 防災まちづくり大賞(消防庁長官賞)受賞
令和3年度 防災功労者内閣総理大臣表彰受賞

関連する表彰


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