防災の動き

人命と財産の防災──日本損害保険協会の活動

日本損害保険協会は、国内の損害保険会社を会員とした業界団体であり、2017年に創立100周年を迎えました。当会では安心かつ安全な社会の形成を活動の目的としており、その一環として、災害時に迅速な保険金支払いができるように体制を整備しているほか、地域防災力の向上のため、平時から、防災取組みに努めています。

防災取組みにあたっては、行政や学校、マスコミ等と連携しながら推進することを方針としており、人命防災と財産防災の両方の意識を、より広い層へ普及することを目指しています。

昨今は、甚大な被害をもたらす大災害が多発していることも踏まえ、より多くの方々に対して命を守ることの大切さや地震保険をはじめとするいざという時の経済的な備えの重要性を伝えられるよう、損害保険業界一丸となって、取り組んでいます。

日本損害保険協会の主な防災取組み

(1) ぼうさい探検隊をはじめとした防災教育

ぼうさい探検隊は、子どもたちの防災意識の向上や地域コミュニティーの強化を目的として実施している取組みで、子どもたちがまちを探検しながら、まちにある防災、防犯、交通安全に関係のある施設や設備を発見し、マップにまとめる実践的な安全教育プログラムです。毎年度、文部科学省・内閣府をはじめとした各行政組織や民間団体と連携してマップコンクールを開催し、入賞者を表彰しています。

マップコンクールは2004年度から実施しており、これまでの応募実績は、延べ参加児童数が185,468人に、延べマップ数が26,860マップにのぼります。本取組みについては、2018年度で15周年の節目を迎え、2019年1月26日に記念式典を開催しました。

第15 回小学生のぼうさい探検隊マップコンクール記念式典・表彰式での集合写真
第15 回小学生のぼうさい探検隊マップコンクール記念式典・表彰式での集合写真

(2) 各地域での防災イベント、テレビ番組制作・放送

内閣府主催の防災推進国民大会への参画をはじめとして、自治体・気象庁・大学・学会・マスコミ等と連携した防災イベントを各地で実施しています。防災イベントは、一般の方々を対象とした講演会やパネルディスカッション等によるシンポジウムのみならず、主に大学生を対象とした防災リーダー講座や防災・減災の拠点をバスで移動しながら親子で楽しく学ぶツアー等も実施しています。

また、2018年度には、より多くの方々に地震保険をはじめとした経済的な備えの重要性を知ってもらうことを目的に2つの防災特別番組をはじめて制作し、2018年12月15日には東京MXテレビで放送(3月10日に再放送)し、2019年2月9日にはBS日テレで放送しました。なお、地震保険の普及にあたっては、テレビCMやポスター、Web等も通じて、広く周知・啓発に取り組んでいます。

防災推進国民大会2018 日本損害保険協会主催セッション
防災推進国民大会2018 日本損害保険協会主催セッション

(3) 防災経済コンソーシアムへの参画

事業者が事業活動の中で自ら災害に対する備えを意識し、取り組むことを目的に内閣府と下記メンバーが一体となった新たな枠組みとして、防災経済コンソーシアムが2018年度から立ち上がりました。初年度の幹事は当会が務め、各メンバーの防災取組みの共有や、「防災経済行動原則」の各メンバーの会員会社等への普及を図りました。

【メンバー構成】

外国損害保険協会、経済同友会、全国銀行協会、全国商工会連合会、全国信用金庫協会、全国信用組合中央協会、全国地方銀行協会、全国中小企業団体中央会、第二地方銀行協会、中小企業診断協会、日本経済団体連合会、日本商工会議所、日本青年会議所、日本税理士会連合会、日本損害保険協会、日本損害保険代理業協会、日本保険仲立人協会

(4) 全国統一防火標語・ポスター

家庭や職場・地域における防火意識の向上を図ることを目的に、1949年から消防庁と連携して、全国統一防火標語を募集し、同標語を用いたポスターによる啓発事業を実施しています。ポスターモデルには若手女性タレントを起用し、昨今は各年度約20万部のポスターを全国の消防署をはじめとする公共機関等に掲示し、幅広い層への啓発を図っています。

【全国統一防火標語】
2018年度:忘れてない? サイフにスマホに 火の確認
2019年度:ひとつずつ いいね!で確認 火の用心

(5)自治体・離島に対する消防自動車等の寄贈

社会貢献・防災事業の一環として、地域における消防力の強化・拡充に貢献することを目的に、全国の市区町村には1952年度から、離島には1982年度から毎年消防自動車等を寄贈しています。2018年度は、全国の7市区町村と7つの離島の消防団に、軽消防自動車・消防活動二輪車・CAFSユニット積載軽車両等を寄贈しました。同年度までの消防自動車等の累計寄贈台数は3,443台となりました。また、本寄贈事業等については、2018年3月の自治体消防70周年記念式典において、天皇・皇后両陛下臨席のもと、総務大臣から表彰をいただきました。

寄贈した軽消防自動車
寄贈した軽消防自動車

(6)「そんぽ防災Web」による防災啓発

上記(1)~(5)の取組みを含め、当会の防災事業やコンテンツをまとめたポータルサイト「そんぽ防災Web」を2018年3月15日に開設し、Webを通じた防災啓発にも努めております。本Webの制作にあたり、気象庁および損害保険料率算出機構等と連携し、風水害(激甚災害)ごとの被害状況と支払保険金を並べたデータベースを新たに構築し、公開しています。

そんぽ防災Web



〈日本損害保険協会〉

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内閣府政策統括官(防災担当)

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