防災の動き

Build Back Better の効果を届ける国際復興支援フォーラム2019 の開催

1 国際復興支援フォーラム開会

2019年1月18日、兵庫県の神戸市において、内閣府や兵庫県、国際復興支援プラットフォーム(IRP)、アジア防災センター(ADRC)、国連国際防災戦略事務局(UNISDR)の主催による「国際復興支援フォーラム2019~BuildBackBetter(BBB)の効果を届ける~」が開催されました。

開会にあたり、ジョセフ・ライトマンIRP運営委員会議長、小平内閣府大臣官房審議官、金澤兵庫県副知事が挨拶を行いました。

小平審議官は、「自分の命は自分で守る」という防災意識の高い社会を構築する住民主体の防災の重要性や、国土強靭化のための重要インフラの総点検といった「誰も取り残さない防災」を目指す我が国の最近の取組みを紹介しつつ、世界のより多くの人々が連携することの必要性などを訴えました。

ジョセフ・ライトマンIRP 運営委員会議長挨拶
ジョセフ・ライトマンIRP 運営委員会議長挨拶

2 特別講演

特別講演では、林防災科学技術研究所理事長が「阪神淡路大震災後の10年の取組みを振り返る」と題した講演で、BBBには単なる物理的な都市の再建だけではなく、「経済を立て直すこと」と、「生活を立て直すこと」を合わせた3つのゴールがあり、発災直後からの時間軸においてはインフラ復旧の段階、経済及び都市の再建の段階、生活再建の段階と3層構造ではあるものの、別々に考えるのではなく、将来を見据えて同時に考えることが重要だと述べられました。

3 パネルディスカッション

パネルディスカッションでは、「BuildBackBetterの効果を届けるための戦略」と「包摂的な復興の実現」の2つのセッションが行われ、BuildBackStrongやBuildBackFastが重要な一方、経済再建や生活再建を見据えて、Fastだけでよいのかを考える必要があるといった議論が行われました。また、すべての人にBBBの効果を届けるためには、「人を中心とするアプローチ」が大切であり、コミュニティ内で話し合う場を持ち、文化的な観点を含めた議論が必要だと述べられました。

4 総括及び閉会

結びに、UNISDRの新垣部長と内閣府の佐谷参事官から、1:気候変動や人道問題等の重要課題に対応するための組織間の垣根を越えた連携、2:BBBの重要性を訴えるための科学的なエビデンス3:BBBの効果を届けるための戦略4:BBBに向けた多くの取組みを復興の時間軸に合わせて実行していくこと、がポイントだとまとめられました。また、本フォーラムのような世界的なネットワークも重要であるとし、これまでに蓄積した知識を活用し、また1年かけて新たな知見を得ていこうと宣言し閉会しました。

集合写真
集合写真



〈内閣府( 防災担当) 普及啓発・連携担当〉

所在地 〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1 電話番号 03-5253-2111(大代表)
内閣府政策統括官(防災担当)

Copyright 2017 Disaster Management, Cabinet Office.