不屈の大地 Build Back Betterの軌跡

新潟県中越地震からの復興 平成16年(2004)新潟県

平成16年(2004)10月23日に発生した新潟県中越地震は、 新潟県中央部に位置する中越地方に甚大な被害をもたらしました。

地図

平成16年(2004)10月23日17時56分、新潟県北魚 沼郡川口町(現在の長岡市川口)を震源とするマグニチュード6.8の地震が発生。川口町で震度7、小千谷市、山古志村(現在の長岡市山古志)、小国町(現在の長岡市小国町)で震度6強など、中越地方で強い揺れを記録しました。直前までの大雨で地盤が緩んでいた山間部を中心に土砂崩れなどが多発、死者68名(関連死も含む)、負傷者約4,800名、住宅の全壊は約3,200棟にのぼり、農地、道路、ライフラインにも深刻な被害を及ぼしました。

新潟県中越地震により長岡市妙見町で発生した大規模土砂崩れの現場。

新潟県中越地震により長岡市妙見町で発生した大規模土砂崩れの現場。
(写真提供:長岡市)

当時、老朽化が進んでいた長岡市役所本庁舎も、地震 による漏水・停電のため防災拠点としての機能が一時停止 しました。その教訓を踏まえ平成24年に完成したシティ ホールプラザ「アオーレ長岡」は巨大な屋根付き広場である 「ナカドマ」を中心に、「市役所」、5000名が収容できる「アリーナ」が一体となった複合施設です。建物全体を鉄骨の屋根で連結することで、地震の揺れを抑える構造となっており、一般的な建物の1.25倍の耐震性があります。72時間運転可能な非常用発電設備も備えており、災害で停電が発生しても、市役所に設置される災害対策本部や、一時避難場所となるアリーナの機能維持が図られます。

長岡駅に直結した「アオーレ長岡」は、天候に左右されずに誰もが自由に集える市民交流の場として賑わいを創出し、中心市街地の活性化に大きく貢献しています。

「アオーレ長岡」では、スポーツ、コンサートなど様々なイベントが開催されています。

「アオーレ長岡」では、スポーツ、コンサートなど様々なイベントが開催されています。
(写真提供:長岡市)


「アオーレ長岡」

表紙の写真

長岡市山古志の秋の風景。 山古志などの中越地方では、斜面を利用した棚田、 畑、錦鯉の養殖池などが広がり、美しい農村風景を創り出しています。

表紙絵

Build Back Betterとは

「Build Back Better(より良い復興)」 とは、2015年3月に宮城県仙台市で開催された「第3回国連防災世界会議」の成果文書である「仙台防災枠組」の中に示された、災害復興段階における抜本的な災害予防策を実施するための考え方です。

本シリーズでは、災害が発生した国内外の事例を紹介し、過去の災害を機により良い街づくり、国土づくりを行った姿を紹介いたします。

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内閣府政策統括官(防災担当)

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