特集1 「第1回防災推進国民大会」の開催について‐内閣府防災情報のページ

特集1 「第1回防災推進国民大会」の開催について


はじめに

「第1回防災推進国民大会(以下、「防災国大」という。)」が8月27日(土)、28日(日)に東京大学本郷キャンパスにおいて、第1回防災推進国民大会実行委員会(内閣府、防災推進協議会、防災推進国民会議)主催により開催されました。以下、同大会について報告いたします。

  • メインフォーラムの様子
    メインフォーラムの様子
  • 第1回防災推進国民大会ポスター

目的

気候変動による災害の激甚化や経済社会の高度化が進む中で自然災害による被害を軽減するためには、行政による「公助」に加え、国民一人一人が自ら取り組む「自助」、そして、地域、学校、企業、ボランティアなど、互いに助け合う「共助」の重要性が益々高まっています。「自助・共助」の取組を促進するためには、国民の防災意識の向上を図るとともに、過去の災害から得られた貴重な教訓を学び、様々な主体がお互いの意識や経験を共有することが不可欠です。防災国大は、「自助・共助」の取組について、子供から大人まで、一般の方から防災の専門家まで幅広い人々が学びあうことを目的としています。
この点に関しては、昨年3月の第3回国連防災世界会議にて採択された『仙台防災枠組2015−2030』においても、「ステークホルダーが責任を共有」することが重要であると確認されています。防災国体の主催者の一つである『防災推進国民会議』は、これを受けて、中央防災会議会長である安倍内閣総理大臣の呼びかけにより、昨年9月に設立されたものです。同会議は、学術界、教育界、産業界、医療・福祉界等の各界各層の代表者により構成され、構成団体が連携して国民の防災意識の向上等に取り組んでいます。

開催概要

防災国大は「大規模災害への備え~過去に学び未来を拓く~」をテーマに、多様な主体の参画と連携を具現化するため、家族連れから防災の専門家まで幅広い人々が楽しめるプログラムとなるよう、各出展団体に協力していただきました。(当日のプログラム等の詳細については、公式HPをご覧ください ../../../../tolink/out82.html

開催概要

テーマ大規模災害への備え~過去に学び未来を拓く~
日時平成28年8月27日(土)~28日(日)
場所東京大学 本郷キャンパス
(安田講堂、山上会館、小柴ホール、理学部1号館、4号館)
主催第1回防災推進国民大会実行委員会
(内閣府、防災推進協議会、防災推進国民会議)
催事数82催事(61団体)
来場者数約1万2千人(27日(土):約7千人、28日(日):約5千人)

ここでその一部を紹介いたします。

メイン会場(安田講堂)
27日10時から開会式が行われ、冒頭松本純防災担当大臣が開会宣言を行い、「お集まりの皆様は、「自助・共助」の主役です。日頃から防災に取り組む皆様が、ここ、東京大学本郷キャンパスに一堂に会し、それぞれの取組みをお互いに学び、経験を共有し合うことを通じて、より連携を深化させていただきたいと存じます。」と、「自助・共助」の重要性や各ステークホルダー間の連携の必要性について強調しました。
開会式に引き続き、日本学術会議の大西隆会長が今大会のテーマである「大規模災害への備え」について基調講演を行い、その後、経済界、教育界等の各界の代表者によるシンポジウムや、市民セクター、企業連携等の分野別にディスカッションを行いました。各界の代表者からは、他団体・他機関との広域的な連携の必要性や、平時からの連携がいかに重要であるかといった点について議論が交わされました。


  • 開会式で開会宣言を行う松本防災担当大臣

  • 防災実践者による分野別ディスカッションの様子

各会場
山上会館を中心に、長周期地震動などのリアルな地震の揺れを実体験できる『地震ザブトン』や台風を疑似体験できる『HERASEON』、ペットボトルなど身近なものを用いて様々な自然災害の現象を説明する『Dr.ナダレンジャーの防災科学実験ショー』など、多くの子供向けの出展も企画しました。
その他各会場において、最近の災害を含む研究の最前線や今後の展望について紹介する『東北からの災害研究の発信』などの学術関係者による専門的な講演や、『地区防災計画フォーラム』、『〝官民連携〟で考える防災・減災のまちづくり』など、各分野の第一線で活躍する防災専門家同士によるディスカッション、防災マップの作成方法や救急法の基礎知識を習得できるワークショップ、各団体の防災への取組みを紹介するパネルや動画の展示など、各出展者がそれぞれの特色を活かした様々な催事を行いました。


  • 地震を実体験できる『地震ザブトン』

また、今年4月に発生した熊本地震について、熊本県によるくまモン登場や熊本地震に関する展示、学術関係者による同地震の被害・復旧・復興に関する調査研究報告など、関連した出展も複数ありました。


  • くまモン出演 ©2010熊本県くまモン開会式で開会宣言を行う松本防災担当大臣

  • 会場の様子(山上会館大会議室)

効果

大会期間中に、来場者約1万2千人、動画の生中継の閲覧者約1万2千人、またテレビや新聞報道でも取りあげられたため、多くの人々に訴求できたものと考えています。特に来場者に対するアンケートでは95%の人が来場により防災意識が向上したと答えており、大きな効果があったと考えております。また、来場者の約半数が防災関係者以外となっており、今まで防災訓練に参加したことのない方も多く、「今後、地域の防災訓練などにも積極的に参加したい。」との意見も聞かれました。
一方、出展者に対するアンケートでは回答した全団体が次回も出展したいと答え、また、「他の出展団体と交流することができ、非常に有意義であった。」など、各団体間の連携という点でも大変有効であったと考えています。

  • アンケート結果

第2回大会に向けて

第2回防災国大は、平成29年11月26日(日)、27日(月)に仙台国際センターで開催する予定です。今年の成果を踏まえ、連携の取組をさらに促進していけるよう、準備を進めてまいります。

参考

安田講堂プログラムの動画やディスカッション等で使用した資料の一部については、TEAM防災ジャパンのホームページ(../../../../tolink/out86.html)からダウンロードしていただけます。また、当ホームページでは、当日の模様について『防災推進国民大会レポート』を掲載しています。興味をお持ちの方はぜひご覧ください。

※TEAM防災ジャパン(TBJ)とは
 2015年3月13日に、防災の担い手、支え手の方の活動を応援する、「まなべる いかせる つながれる情報オンライン基地」として公開。
 以降、防災情報のニュースの更新、活動に役立てるアイデア情報や資料の格納などを継続的に行い、多発する自然災害に対処し、ひとりでも多くの命を失わないための防災・減災に役立つ情報発信を日々続けています。
 URL:../../../../tolink/out86.html

〈内閣府(防災担当)普及啓発・連携担当〉

所在地 〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1 電話番号 03-5253-2111(大代表)
内閣府政策統括官(防災担当)

Copyright 2017 Disaster Management, Cabinet Office.