特集2 第3回国連防災世界会議の準備が本格化

特集2 第3回国連防災世界会議の準備が本格化

2015年3月に仙台市で開催される第3回国連防災世界会議に向けた、国連・国・地元における現在の準備状況について、ご紹介します。

本年3月、国連では全世界5地域から各2カ国、さらに開催国である日本を加え、計11ヵ国からなるビューロー(幹事国会合)が立ち上がりました。以後、ビューローにおいて世界会議の構成や兵庫行動枠組(Hyogo Framework for Action: HFA)の後継枠組の策定手法などについて議論が行われています。

日本政府は、学識経験者、防災関係機関、仙台市、東北4県等の委員で構成される、第3回国連防災世界会議に係る国内準備会合を立ち上げ、1ポスト兵庫行動枠組の策定に向けた我が国の提案内容、2東日本大震災から得られた教訓や、防災技術・ノウハウ等の我が国の知見の発信内容、3東日本大震災からの復興の発信内容、被災地の振興の発信内容等について、助言を得つつ、検討しているところです。

世界会議開催地の仙台市では、本体会議の開催支援、関連事業・歓迎事業の実施、地元歓迎機運の醸成、仙台・東北地域の魅力発信等を積極的に行うことを目的として、仙台・東北の自治体・学術界・政府・経済界等により構成される第3回国連防災世界会議仙台開催実行会議が4月17日に立ち上がりました。同委員会は、シャトルバス運行や宿泊センター等の本体会議支援、被災地へのスタディ・ツアー、シンポジウム・セミナー等の関連事業の企画・調整、地元主催歓迎事業など、様々な準備を進めています。

全世界的な取組として、地域プラットフォーム(会合)があり、本年4月から7月にかけて、中央アジア地域、アフリカ地域、米州、大洋州、アラブ地域、ヨーロッパの各地域において、現行HFAの取組を総括し、HFAの後継枠組に向けた議論が行われています。

日本が属するアジア地域では、本年6月にアジア防災閣僚級会議がバンコクで開催される予定です。同会議は、ポストHFAに向けてアジア地域としての発信内容を検討する重要な機会です。また、7月にはジュネーブで国連主催の第1回政府間準備会合が予定されています。

これに向け、日本政府としては、ポストHFAの策定に向けた日本としての提案や、我が国の防災に関する知見や復興の取組内容などについて発信するための準備作業を加速していきます。

更に、2015年には、HFAの後継枠組だけでなく、「持続可能な開発目標(SDGs)」の議論や、「ミレニアム開発目標(MDGs)」の後継枠組など、国際的に大きな枠組が相次いで策定される予定ですが、その中でもHFAの後継枠組は先行して策定される予定です。このため、第3回国連防災世界会議の成果が他の国際的な枠組の策定に良い影響を与え、それぞれの枠組が協調し、世界の防災の取組がより一層効果的に推進されるようにすることが重要です。

以上の通り、国連・国・地元ともに会議開催に向けた準備がいよいよ本格化してきました。政府としては、国際連合、仙台市・東北4県・地元経済界、その他関係機関との緊密な協力の下、全府省庁一体となって、今後も会議の準備を進めて行きます。

現在建設中の新コンベンション施設(仙台市提供)

内閣府防災の準備室の様子(中央合同庁舎第8号館)

所在地 〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1 電話番号 03-5253-2111(大代表)
内閣府政策統括官(防災担当)

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