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古屋内閣府特命担当大臣(防災)のキューバ訪問について

古屋圭司内閣府特命担当大臣(防災)は1月7日(火)から1月13日(月)までの間、キューバ共和国を訪問しました。

(1)目的

キューバはハリケーンの多発国ですが、迅速な避難行動のために犠牲者が非常に少なく、国連からもグッド・プラクティスとして「世界の防災モデル」と評価されています。こうしたことから、1月10日にキューバの防災関連施設等を視察しました。

(2)視察内容

1全国市民防衛本部
全国市民防衛本部はあらゆる災害対策を担っており、県・市町村・地区レベルでも同様の組織が設置されています。各レベルの市民防衛組織による防災計画の作成や避難のオペレーション等について説明を伺うとともに、ハリケーン襲来時に対策を検討・指示する作戦センターを視察しました。毎年5月には、防災計画に基づいて、住民が主体的に参加する全国的な防災訓練が行われるとのことです。
また、平成27年に仙台市で開催予定の第3回国連防災世界会議について、パルド同本部長を始めとする閣僚級の参加を依頼しました。

2気象庁
気象庁は市民防衛本部に隣接し、ハリケーン襲来時には同庁による予報等を踏まえて本部が避難等の指揮を執っています。同庁を視察し、観測体制や災害リスク・アセスメントの取組について説明を伺いました。
専門知識をもった職員が通常の気象レーダーをドップラーレーダー化したり、教育活動にも力を入れており、最も貴重な資源は人材だとのことです。また、国民への情報伝達のために特にメディアとの連携を重視しているそうです。

(3)小括

キューバの災害対策の特徴としては、1国から住民等までが組み込まれた災害対策のシステム、2関係機関が一体となったハリケーンの早期警戒、3防災計画に基づく大規模な避難(ときには百万人以上)、4平時からの防災訓練・教育が挙げられます。
予算・資機材が不十分でも、これらのソフト対策によって、リードタイムのある災害から人命を守ることに十分な効果を上げており、我が国にとっても、非常に参考になるものと考えられます。また、ハード対策が十分とは言えない開発途上国にとっては、大いに見習うべき点があるでしょう。
こうしたことから、今後、第3回国連防災世界会議へのキューバ共和国からの参加に向けた調整を進めていきたいと考えています。

市民防衛本部作戦センター室

改良によりドップラー化されたレーダー

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内閣府政策統括官(防災担当)

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