日本の火山 vol.27 口永良部島 [鹿児島県]

緑の火山島

口永良部島は、鹿児島県の屋久島の北西約12㎞に位置する。島は、長径約12㎞、最大幅約5㎞のひょうたん型をしており、火山島でありながら照葉樹林や竹の緑に覆われた景観から「緑の火山島」とも呼ばれている。
島は、活動時期等が異なる複数の火山体で構成されている。古い火山体である西部の番屋ケ峰、現在まで活動を続ける島中央部から東部の新岳、古岳(657m)などからなる。
記録に残る最古の噴火は、1841年新岳で発生しており、この時は村落が焼失し、多数の死者が出たとされる。
1931年には、爆発的噴火で土砂崩壊や降灰が発生。その後、1933年の噴火では、麓の集落に高温の火山礫が多数降下して集落が全焼し、死者、重軽傷者が出たほか、牛馬や山林耕地にも被害を及ぼした。
1966年の噴火では、新岳火口から約3・5㎞まで噴石が達し、山林火災も引き起こしている。1970年代には、小規模の噴火が断続的に発生し、山麓に少量の降灰をもたらした。1980年を最後に新岳で噴火は起きていないが、現在も噴気活動は続いている。

噴気を上げる口永良部島の新岳(写真提供 気象庁)

口永良部島
活動的火山及び潜在的爆発活力を有する火山に指定されている。平成24年1月20日に噴火予報を「噴火警戒レベル1、平常」と発表。その後、予報警報事項に変更はない(9月26日現在)。

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