Disaster Management News—防災の動き

「防災フェア2012」開催
Take Out 防災

防災週間(8月30日〜9月5日)にあたり、「防災フェア2012 in 横浜」が内閣府と防災推進協議会の主催で神奈川県横浜市において開催されました。

ランドマークタワーとクイーンズスクエア横浜の商業施設内で行われたフェアには、ショッピングや食事がてらに訪れる家族連れの方々が多く、小さな子どもたちが遊び感覚で防災の体験ブースやイベントに参加する姿が多く見受けられました。

ランドマークタワー内に設けられた「防災ストリート」には13の団体や企業が出展。救命処置やAEDの体験ブースでは、ナース服や救護服に身を包む子どもたちに混じり、スタッフからAEDの扱い方を真剣に聞いたり、人形を使って実際に心臓マッサージを施してみる大人の方々も多く見受けられました。その他、各団体の特色をいかした防災グッズの紹介や、過去から現在の災害写真の展示、災害教訓や資料の展示や配布が行われているブース、工作をしながら建物のゆれを学んだり、ゲームやクイズ形式で防災を学ぶことができるイベント、聞いて歌って学べる幼児防災教室などが設けられました。

クイーンズスクエア内の「防災マルシェ」では、その名の通り災害時の「食」をテーマにしたブースが集まりました。いま多くの家庭で常備されている非常食。しかし、消費期限を過ぎると捨ててしまう方が多いとも言います。非常食の消費期限が切れる直前に、普通食としておいしく調理する方法を紹介するブースや、長期保存可能な缶詰商品等の試食ができるブース、災害時に冷蔵庫の中身をできるだけ無駄なく使うためのレシピの紹介なども行われました。

また、非常持ち出し品に何を選ぶかについて考える簡単なゲームコーナーもあり、「自分にとって大切な物は何か」を考える良い機会にもなっていました。

ステージイベントでは、「Dr. ナダレンジャーの防災科学実験ショー」やカードゲーム「ぼうさいダック」の他、危機管理教育研究所代表の国崎信江さんと、語り部・かたりすとの平野啓子さんが登場。国崎さんは女性・主婦・母の視点から「災害時に自宅を安心できる空間に」と、家庭における防災対策などを講演。平野さんは、災害時の実話を子どもにもわかりやすくまとめた本を共著で刊行したことから、津波にまつわる民話と、日本とトルコの友好のきっかけとなったトルコ船「エルトゥールル号」遭難の話の二話を、臨場感あふれる語り口で披露しました。

さまざまな視点から災害について、防災について、見て、聞いて、考えて、体験することができた今回のイベント。これをきっかけとして、多くの方々がいざ震災に遭われた際でも落ち着いて行動ができる、準備と心構えができたのではないでしょうか。

取材・文 柳澤美帆
撮影 相澤 正

非常食や非常食を使ったレシピの紹介、また非常持ち出し品の啓発を行うブースが集められた「防災マルシェ」

危機管理教育研究所代表の国崎信江さんの講演

語り部・かたりすとの平野啓子さんによる災害教訓の語り

所在地 〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1 電話番号 03-5253-2111(大代表)
内閣府政策統括官(防災担当)

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