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２０１１年３月11日の東日本大震災の本震やその後の大きな直下型余震等により、福島県いわき市にある大型リゾート施設スパリゾートハワイアンズは、一部施設の壁に亀裂が入るなど大きな被害を受けました。
施設は休業、そしてフラガールも自宅待機を余儀なくされる中、「フラで日本中を元気に、笑顔にしたい」という想いと共に始まったのが、避難場所の慰問や全国各地で無料公演を行う「フラガール全国きずなキャラバン」でした。

46年ぶりの全国キャラバン
実は、フラガールが全国巡業を行うのは、今回が２度目です。今から47年前、スパリゾートハワイアンズの前身となる常磐ハワイアンセンターをアピールするために第１期生フラガールが全国巡業を行って以来のことでした。
きずなキャラバンは、震災から２カ月足らずの５月３日にいわき市内の避難場所慰問から始まり、福島、宮城、埼玉など各地の避難場所で、優しい音楽に合わせたフラダンスを披露しました。
「『フラガールの皆さんも被災者なのに、よく頑張ってますね』、『皆さんの活動は多くの人を救っているよ』と声をかけていただいたことがとても印象に残っています」とリーダーのマルヒア由佳理さんは避難場所での交流について語ってくれました。
一方、一般向けの公演も、５月21日に東京・新宿にあるデパートの特設会場で初日を迎えました。
ショーの開演前、フラガールのメンバー達で考えたメッセージが読み上げられました。キャラバンを通じて全国に伝えたかったフラガールの想いです。
〈私達フラガールは元気です。今から46年前、私達の先輩である当時のフラガールが、地域や仲間とのきずなの力で、炭鉱が閉山になる危機に向かって果敢に立ち上がったように、今度は私たちが立ち上がります。日本中に笑顔、元気、希望をお見せします。そして人と人とのきずなを深めていきたいと思っています。（一部抜粋）〉

まず自分から、笑顔に
「ゴー！フラガール！」と大きな掛け声で気合を入れたフラガールは、ステージに上がるとリズミカルなポリネシアンダンスや優雅なフラダンスなどを次々と披露。華やかなショーに、超満員の会場からは、大きな拍手と声援がなかなか鳴りやみませんでした。
各地で大盛況となったキャラバンは、その後10月までの約５ヶ月間に、全国26都府県と韓国ソウル市を含めて合計１２５箇所で２４７回の公演を行い、全国に笑顔と元気を届けました。
「きずなキャラバンでは、本当に温かい言葉をたくさんいただきました」とキャラバンを振り返るマルヒア由佳理さん。「各地の方々からの応援メッセージや、ダンシングチームメンバー一人一人が頑張っている姿に私自身も支えられました」
その後スパリゾートハワイアンズは、10月１日から部分営業を再開し、今年２月８日には全館オープンの日を迎えました。
フラガールも、待ちに待ったホームグラウンドでの本格始動です。
「再スタートが切れたのは、その影に多くの方々の力があっての事だと思っています。感謝の気持ちでいっぱいです」と再開の喜びを語るマルヒア由佳理さん。
復興に向けて、フラガールはこれからも福島県いわき市から笑顔と元気を発信していきます。
「支えて下さる方、影ながら応援して下さる方が必ずいます。自分の笑顔が次へ次へとつながって行きます。被災地の皆さんも、笑顔を忘れずに一歩ずつ進んでいただければと思います」