日本の火山 vol.20 岩木山 [青森県]

津軽富士

青森県津軽平野の南西部に位置する岩木山(1,625m)は、円錐形の美しい姿を見せる独立峰。裾野周辺の緩やかな傾斜地には、名産のリンゴ畑が広がっている。
約三千年前を最後に、溶岩ドームを形成するような噴火は発生していない。有史後は、すべて水蒸気爆発と考えられている。
1600年の噴火は「大地震があり、それとともに岩木山が噴火して、小石や砂(火山灰)が降った」と古文書に記録があるという。その他に、江戸四大飢饉のひとつ「天明の大飢饉」と時期を同じくする1783年の噴火など、1800年代まで10回程度の噴火記録がある。
ここ200年ほどは噴火を起すような活動はないが、岩木山の北東約10km一帯などで、しばしば地震が群発している。
岩木山には、「お山参詣」という伝統行事がある。旧暦の8月1日、人々が登山囃子にあわせて「懺悔懺悔(さいぎさいぎ)」など詠唱しながら集団登拝し、「五穀豊穣」と「家内安全」を祈願する。この行事は国の重要無形民族文化財に指定されている。

冬景色の岩木山

岩木山
活動的火山及び潜在的爆発活力を有する火山に指定されている。平成19 年12 月1 日に噴火予報を「平常」と発表。その後、予報警報事項に変更はない(12月8日現在)。

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