Disaster Report 災害報告

平成23年の災害を振り返る


平成22年度の大雪
平成22年12月下旬から、各地で大雪となりました。12月25日には北日本日本海側を中心に、31日には西日本日本海側を中心に記録的な積雪となり、交通障害や停電、雪崩(なだれ)などの被害が発生しました。
特に、記録的な大雪となった山陰地方では、12月31日に国道9号で大型車両が横転し道路を閉塞したことから車両約1,000台が立ち往生したほか、大雪による道路の閉塞から孤立集落も生じました。
また、屋根の雪下ろし、除雪作業中等の事故により、131人の死者が生じました。

大量の積雪でできた雪壁

新燃岳(しんもえだけ)噴火
新燃岳は、1月26日以降活発な噴火活動を続けています。同日、噴火警戒レベルは、レベル2(火口周辺規制) からレベル3(入山規制)に引き上げられ、現在もレベル3を継続しています。
爆発的な噴火が現在までに計13回発生し、噴石による太陽光パネルやプラスチック製屋根の破損や空振によるガラス等の破損が900件超生じています。また、降灰による視界不良のため、道路の通行止めや鉄道の一時運行停止があったほか、農業では、農作物やビニールハウスへの降灰による収穫の一部不能や収量・品質の低下等の被害が生じました。

新燃岳噴火により、辺り一面を覆いつくした大量の火山灰

東日本大震災
3月11日14時46分頃に、宮城県牡鹿半島沖130km付近の深さ24kmを震源とする、マグニチュード9.0の地震が発生し、宮城県北部で最大震度7を観測しました。
この地震により岩手、宮城、福島の各県を中心に太平洋沿岸部を巨大な津波が襲い、福島県相馬で9.3m以上の津波高が観測されたほか、国内観測史上最大の40.5mの津波遡上高が確認されました。また、首都圏では、大量の帰宅困難者が発生しました。
全国の被害状況は、死者約1万6千人、行方不明者約3千5百人、負傷者約5千9百人。また、これまでに33万2千人あまりの方々が避難生活を送られています(避難所の他、親族、知人宅や公営住宅、仮設住宅等への入居者も含む)(12月13日現在)。

堤防を乗り越えて町に押し寄せる津波
(田老町漁業協同組合 提供)

平成23年新潟・福島豪雨
新潟県と福島県会津地方では、7月27日昼頃から雨が降り始め、28日からは断続的に1時間に80mmを超える猛烈な雨が降りました。27日12時から30日24時までの総雨量は、福島県只見で680.0mm、新潟県加茂市宮寄上で623.5mmとなり、新潟県では広い範囲で400mmを超える大雨となりました。
農林水産業の被害、断水、土砂災害が多く発生したほか、福島県では孤立地区が生じました。
全国の被害状況は、死者4人、行方不明者2人、家屋全壊73棟、家屋半壊998棟、床上浸水約1千棟、床下浸水約8千棟(12月16日現在)であり、その9割近くが新潟県におけるものでした。。

畑の浸水やビニールハウスの損壊など、新潟・福島豪雨による農地や農業施設の被害状況(新潟県)

平成23年台風12号及び台風15号
台風12号は、8月25日にマリアナ諸島の西の海上で発生し、9月3日10時前に高知県東部に上陸しました。
特に和歌山県、奈良県及び三重県では、河川のはん濫や山間部における土砂災害により、農林水産業や文化財への被害、断水や停電など多くの被害が生じました。また、土砂崩れ等による河道閉塞(地すべりなどにより河川の流れがふさがれ、水がたまる現象)が9月30日までに17箇所発生しました。
全国の被害状況は、死者78人、行方不明者16人、家屋全壊373棟、家屋半壊2924棟、床上浸水約6千棟、床下浸水約1万9千棟(12月15日現在)。
台風15号は、9月13日に日本の南海上で発生し、21日14時頃に静岡県浜松市付近に上陸。西日本から北日本にかけて、広い範囲で暴風や記録的な大雨となりました。
9月15日0時から22日9時までの総降水量は、九州や四国の一部で1,000mmを超え、多くの地点で総降水量が9月の降水量平年値の2倍を超えました。また、21 日に東京都江戸川区で最大風速30.5mを記録しました。
全国の被害状況は、死者18名、行方不明者1人、家屋全壊33棟、家屋半壊1577棟、床上浸水約2千棟、床下浸水約6千棟(12 月15日現在)。

台風12号によって崩れた土砂が川を堰き止めてできた河道閉塞
(和歌山県田辺市熊野)

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