日本の火山 vol.19 樽前山 [北海道]

燃える山

北海道南西部、支笏湖の南に位置する樽前山(1,041m)。その火山活動は、およそ9000年前から始まり、江戸時代以降、数多くの噴火記録が残っている。
1667年と1739年に発生した大規模噴火では、大量の軽石や火山灰が降り、流れ広がった火砕流によって山麓の森林が焼き払われた。1739年の噴火の際は、山頂部に約1.2×1.5kmの外輪山が形成された。
1909年の噴火では、1月から5月にかけて、鳴動や噴煙、降灰を繰り返し、4月に起きた噴火で、山頂に鎮座するユニークな形の溶岩ドーム(円頂丘)がつくられた。これは、噴出した溶岩の粘性が高いため、火口の外側へあふれずにドーム状に盛り上がってできたものだ。この溶岩ドームは、1967年に北海道の天然記念物に指定されている。
ドーム周辺は、今も地熱や噴気がみられる。現在の山名「たるまえ」は、アイヌ語のタロイ・マイ(川岸の高いところ)に由来するが、かつては、アイヌ語でオフイヌプリ(燃える山)と呼ばれていたと言われる。

プリンのような形をしたユニークな樽前山溶岩ドーム

プリンのような形をしたユニークな樽前山溶岩ドーム

樽前山
活動的で特に重点的に観測研究を行うべき火山に指定されている。平成19年12月1日に噴火予報(噴火警戒レベル1、平常)が発表され、その後、予報警報事項に変更はない(9月1日現在)。

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