Disaster Report 国内災害レポート

平成21年台風第18号

9月29日に発生した台風第18号は、10月はじめに各地で大きな被害をもたらしました。その被害状況などをお伝えします。

暴風の状況

 9月29日に発生した台風第18号は、10月6日には非常に強い勢力で南大東島の南へ進みました。その後は四国の南海上を北東に進み、8日5時過ぎに強い勢力を維持したまま愛知県知多半島付近に上陸し、東海地方、関東甲信地方、東北地方を縦断、9日には暴風域を保ったまま北海道の南を北東へ進みました。
 この台風は、沖縄県南大東村では最大風速39.1m、最大瞬間風速58.9m、北海道えりも岬で最大風速36.0m、最大瞬間風速47.2m、愛知県常滑市セントレアでは最大風速32.7m、最大瞬間風速44.2mと猛烈な暴風を記録しました。また、8日に茨城県の土浦市、龍ヶ崎市、千葉県の山武郡九十九里町から山武市にかけて突風が発生しました。

期間内最大風速(m/s、10月6日〜9日)(資料提供:気象庁)

主な人的被害と住家被害の状況

 この災害により死者5人、負傷者136人の被害が発生しました。また、住家については愛知県で約1200棟が床上・床下浸水するなど、35都道府県で全半壊や一部損壊、床上・床下浸水の被害が発生しました。

その他の被害の状況

 電力では、中部・関西地方を中心に延べ94万8000戸が停電し、水道では、愛知県、栃木県などで約2200戸が断水しましたが、いずれも復旧しました。
 道路では、高速道路、国道、県道で全面通行止めになった区間が、最大時の合計で84区間ありました。鉄道では、運転中止となった区間が184区間ありました。
 農林水産関係では、農作物の倒伏、折損などが約3万2000ヘクタール、ビニールハウス等の損壊・破損が1万棟超、農地・農業用施設等の損壊などが発生したほか、林野関係や水産関係でも被害がありました(すべて10月28日現在)

政府の主な対応等について

 非常に強い勢力の台風であったため、官邸をはじめ関係省庁等は、日本の南の遠海を北上しているときから、情報収集体制を強化し、被害・対応状況の速やかな把握などを行いました。
 なお、本災害については、局地激甚災害に指定され、農地等の災害復旧工事等に係る補助の特別措置等が適用されました。

茨城県土浦市で発生した突風による木造店舗倒壊とフェンスの倒れ(資料提供:気象庁)

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