日本の火山 vol.06 雌阿寒岳(めあかんだけ)(北海道)

湖に映える、阿寒火山群の主峰

 北海道の東部、阿寒—知床火山列の南西部に位置する、標高1499mの活火山。中央部の中マチネシリ火口と山頂のポンマチネシリ火口は噴気活動が盛んで、山腹・山麓にも噴気孔が多い。
 約1万2000年前の活動が最も大きく、火砕流は四方に流出し、プリニー式噴火による降下軽石スコリアや溶岩流も噴出した。その後は、降下火砕物や溶岩流の噴出を伴う噴火を幾度か繰り返し、西山・北山・ポンマチネシリ、そして阿寒富士火山体を形成。阿寒富士の活動以降約1000年間の活動は、初期を除いてすべて水蒸気爆発〜マグマ水蒸気爆発による。現在も大爆発までは至らないものの、盛んに噴煙を上げている。
 付近には、火山から流れ出た溶岩が周辺の川を堰き止めて作った湖が点在。雌阿寒岳の麓にはかつて秘湖と呼ばれたオンネトーがあり、刻々と色を変えることから五色沼の別名を持つ。見る角度や空模様によって変化する湖面は、四季折々の雌阿寒岳を映し、独特の美しさを放つ。

オンネトーと雌阿寒岳 (C) KATSUMASA IWASAWA / SEBUN PHOTO / amanaimages

雌阿寒岳
長径(北東〜南西)24km、短径13kmの阿寒カルデラの南西壁上に生じた玄武岩からデイサイトの成層火山群。現在、活動的火山および潜在的爆発活力を有する火山。噴火警戒レベル2が継続している。3月16日現在。

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