2-2 緊急時対応への取組
原子力規制委員会は、緊急時対応を実施する職員の緊急時対応能力を維持・向上するため、緊急時対応にあたる職員が着実に訓練及び研修に取り組むことができるよう、緊急時対応に係る訓練基本方針とその運用細則を令和3年度に定めた。これに基づき、令和3年度下半期は訓練・研修計画の作成及び実施の評価など必要なマネジメントを行った。また、原子力事業者防災訓練に連接して訓練を実施し、原子力規制庁緊急時対応センター(ERC)プラント班と原子力事業者の原子力施設事態即応センター間のより円滑な情報共有の在り方を追求するなど、緊急時対応能力の向上を図った。
加えて、令和3年度原子力事業者防災訓練報告会において、実用発電用原子炉施設及び核燃料施設等について、事業所ごとに実施された原子力事業者防災訓練に対する評価結果を報告した。また、原子力事業者防災訓練報告会の下に設置した訓練シナリオ開発ワーキンググループにおいて、令和元年度及び令和2年度に作成した訓練シナリオに基づき、5原子力事業者及び6原子力事業者で指揮者の判断能力向上のための訓練を実施した。また、令和2年度に作成した訓練シナリオに基づき、9原子力事業者で現場の対応能力向上のための訓練を実施した。さらに、これらの訓練成果を踏まえて、令和3年度の訓練シナリオの作成に着手した。