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令和元年版 防災白書|第1部 第1章 第1節 1-2 防災推進国民会議と防災推進国民大会


1-2 防災推進国民会議と防災推進国民大会

平成27年(2015年)3月に第3回国連防災世界会議で採択された「仙台防災枠組2015-2030」において、各国政府は各ステークホルダー(企業、学術界、ボランティア等市民団体、メディア等)に災害リスク軽減に関する取組を奨励することが規定された。これを受け、中央防災会議会長である安倍総理大臣のリーダーシップにより、国民の防災に関する意識向上に関し、広く各界各層との情報及び意見の交換並びにその他の必要な連携を図り、中央防災会議と協力しつつ、国民の防災に関する意識向上を図るための、防災に取り組む39団体の長を議員とする「防災推進国民会議」が同年9月に設立された。

「防災推進国民会議」を中心に、大規模災害に備え、行政による「公助」はもとより、国民一人一人が自ら取り組む「自助」、地域、企業、学校、ボランティアなど互いに助け合う「共助」を組み合わせ、地域全体で防災意識を高めるための活動が行われている。

(1)第3回防災推進国民大会(防災推進国民大会2018)

内閣府は、「防災推進国民会議」及び主に防災に関連する業界団体からなる「防災推進協議会」とともに、自助・共助の取組や多様な主体の連携を促進し、防災意識の向上を図ることを目的として、「大規模災害に備える~みんなの連携の輪を地域で強くする~」をテーマとする「防災推進国民大会(ぼうさいこくたい)2018」を2018年10月13日(土)・14日(日)に、東京ビッグサイトと東京臨海広域防災公園(そなエリア)において開催した。

オープニングセッションでは、冒頭で山本内閣府特命担当大臣(防災)が開会宣言を行い、「自助・共助」の重要性や各ステークホルダー間の連携の必要性、それを国内外に共有していくことの大切さについて強調した。その後、小池都知事から開催都市挨拶を行い、東京都は「安心・安全」な「セーフシティ」を実現していく旨発表があった。主催者挨拶では、秋本防災推進国民会議副議長が、「公助」と連携した「自助・共助」の大切さと、我が国全体の防災意識向上が図られることへの期待が述べられた。続いて行われた「ハイレベル・パネルディスカッション」では、災害弱者に対する支援、企業の防災リーダー育成、地方防災機関との連携強化等の大規模災害に備えた連携の重要性等について意見交換が行われた。

東京ビッグサイトとそなエリアの2会場では、2日間で35のセッションが催された。内閣府や防災に取り組む様々な団体が行うセッションで構成され、市民の防災活動、地区防災計画、学術界と市民の連携、防災産業、国際協力等の幅広いテーマに関し、具体的に今後必要となる「自助・共助」の取組について議論された。特に首都直下地震や大規模水害など東京において予想されている災害に関するセッションが多く、また、10月13日が「国際防災の日」であることを踏まえ、「仙台防災枠組」や「持続可能な開発目標」(SDGs)の推進を目的とした国際セッションも行われた。その他、防災を体験できる企画や、63のプレゼンブースやポスター展示、消防車、自衛隊車両、起震車等の大型車両の展示、はしご車体験等の多くの企画が多様な主体により実施された。

クロージングセッションでは、公益財団法人市民防災研究所理事の池上三喜子氏より、今年の防災推進国民大会の成果として、「公助」はもとより、「自助」及び「共助」によって、社会の全構成員の参画による具体的行動を起こすことの重要性が確認されたこと、首都直下地震や大規模水害などの災害への備えはソフトパワーであること、未来に向けて若い世代による防災が実践されていることが発表された。

今大会には、約1万2千人が来場し、テレビや新聞報道でも取りあげられ、多くの方々に「自助・共助」「多様な主体の連携」の大切さを訴求できた(来場者に対するアンケートでは、98%の人が「来場により防災意識が向上した」と回答)。大会を通じて、国や地方自治体による「公助」と連携し、国民一人ひとりが想定されている災害リスクを正しく理解し、自らの身は自分で守る「自助」、住民、地域コミュニティ、企業等が一体となって、お互いに助け合う「共助」によって、社会の全構成員の参画による具体的行動を起こすことの重要性が確認された。

山本内閣府特命担当大臣(防災)による開会宣言
山本内閣府特命担当大臣(防災)による開会宣言
防災推進国民会議副議長(公益財団法人日本消防協会会長 秋本敏文氏)の主催者挨拶
防災推進国民会議副議長(公益財団法人日本消防協会会長 秋本敏文氏)の主催者挨拶
消防庁「地域防災力の向上のために」
消防庁「地域防災力の向上のために」
日本赤十字社「救命ワークショップ」
日本赤十字社「救命ワークショップ」
クロージングセッションにおけるパネルディスカッションの様子
クロージングセッションにおけるパネルディスカッションの様子
(2)第4回防災推進国民会議

第4回防災推進国民会議は、平成30年12月25日、総理官邸大ホールにて開かれた。冒頭、安倍内閣総理大臣は各団体に対する感謝の言葉とともに、「災害が起こりやすい日本で災害に打ち克つには、『公助』はもとより、『自助』、『共助』を組み合わせ、地域全体で防災意識を高め、あらゆる自然災害に備える『防災意識社会』を構築していくこと」が重要であると本会議に寄せる期待を述べた。

続いて内閣府から、前述の「防災推進国民大会2018」などを中心とした活動報告等を行い、公益社団法人日本医師会、日本障害フォーラムから自助・共助による防災意識の向上に向けた取組が行われていることが報告された。

第4回防災推進国民会議の様子(安倍内閣総理大臣出席)
第4回防災推進国民会議の様子(安倍内閣総理大臣出席)

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