1-3 地域における防災教育の実践について
平成27年3月、内閣府及び防災教育チャレンジプラン実行委員会では、全国各地での防災教育を推進することを目的に、防災教育を円滑に進めるために必要な知識・ノウハウ、これから防災教育に初めて取り組もうとする者の手本となりうる優秀な実践事例を整理・分析し、防災教育を実践する過程で生じる様々な課題を解決するためのヒントを示す「地域における防災教育の実践に関する手引き」を作成した。概要は以下の通りである(図表1-1-6)。
(1)防災教育の目的・意義の明確化
- 防災教育を「地域に属するひとりひとりの防災意識の向上を図り、地域内の連携を促進することなどにより、地域の防災力(災害を未然に防止し、災害が発生した場合における被害の拡大を防ぎ及び災害の復旧を図る力)を強化するもの」と位置付けた。
- 防災教育の成果の一つとして、平成23年3月の東日本大震災における岩手県立釜石市立釜石東中学校の事例を紹介し、防災教育の輪を広げる意義や重要性を示した。
(2)防災教育を実践する上で重要な18のポイントを整理
- 防災教育の取組を3つの段階(「準備段階」「実行段階」「継続段階」)に分け、取組を進める上で重要な18のポイントを示した。さらに6つの要素(「人」「運営」「場」「お金」「ネタ」「コツ」)で類型化した。
(3)全国各地の優秀な実践事例の紹介
- 18のポイントについて実践事例を交えながら解説しており、読みやすくわかりやすい構成にした。また、参考資料として各実践団体のURL等を掲載しており、これらを活用することで、手引きに掲載されていない詳細情報を入手することが可能となっている。