平成26年版 防災白書|第1部 第3章 第4節 4-1 災害の状況


第4節 平成25年台風第18号

4-1 災害の状況

台風第18号は、発達しながら日本の南海上を北上し、9月16日8時前に暴風域を伴って愛知県豊橋市付近に上陸した。その後、台風は関東地方から東北地方を通過し、9月16日21時に北海道の南東の海上で温帯低気圧となった。台風の接近・通過に伴い、日本海から北日本にのびる前線の影響や、台風周辺から流れ込む湿った空気の影響、台風に伴う雨雲の影響で、四国から北海道の広い範囲で大雨となった。特に、その地域では過去に経験したことのないような大雨となった福井県、滋賀県、京都府では、大雨特別警報が運用開始後初めて発表された。

また、北海道、宮城県、群馬県、栃木県、埼玉県、三重県及び和歌山県においては竜巻等の突風が発生した。

この災害により、死者6名、行方不明者1名、重傷者18名、軽傷者125名の人的被害、全壊48棟、半壊208棟、一部破損1,394棟、床上浸水3,011棟、床下浸水7,078棟の住家被害が発生した。

避難指示は、215,459世帯に、避難勧告は、491,074世帯に出された。

土砂災害は、23道府県で145件発生した。

河川では、由良川水系由良川で流域全域にわたって浸水被害が発生したほか、桂川水系桂川では嵐山地区で桂川周辺の観光施設が浸水被害を受ける等の被害が発生した。

ライフライン関係では、約393,900戸が停電したほか、15道府県で約20,700戸が断水した。通信関係では固定電話で障害が発生し、携帯電話基地局が停波した。

道路については、最大で高速道路8区間、直轄国道6区間、都道府県管理国道53区間、都道府県道153区間で通行止めが発生した。

鉄道については、最大で31事業者97路線で運転休止した。

公共土木施設では、河川3,546箇所、海岸1箇所、砂防(急傾斜地含む)145箇所、道路(橋梁含む)1,692箇所、港湾3箇所、下水道12箇所、公園41箇所で被害が発生した。

農林水産施設等では、農地10,003箇所、農業用施設8,442箇所、林地荒廃788箇所、治山施設55箇所、林道施設等4,880箇所、木材加工・流通施設及び特用林産施設等16箇所、養殖施設52箇所、漁港施設8箇所で被害が発生した。

文教施設等では、国立学校施設18箇所、公立学校施設416箇所、私立学校施設55箇所、社会教育・体育、文化施設等220箇所、文化財等111箇所で被害が発生した。

社会福祉施設等では、247施設で被害が発生した。


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