第2節 8月23日からの大雨等
2-1 災害の状況
8月23日から26日にかけて、西日本から東日本に伸びる前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が非常に不安定となった。このため、東日本の日本海側と西日本を中心に大雨となり、特に8月24日には島根県において、7月28日の豪雨に匹敵する記録的な大雨となった。また、27日と28日は、上空に寒気を伴う気圧の谷の影響で、北日本を中心に雨となり、特に27日は北海道で大雨となった地域があった。
この災害により、死者2名、負傷者4名の人的被害、全壊8棟、半壊14棟、一部破損109棟、床上浸水288棟、床下浸水1,857棟の住家被害が発生した。
避難指示は、島根県江津市で235世帯に、避難勧告は、5県で20,562世帯に出された。
土砂災害は、10県で80件が発生した。
ライフライン関係では、沖縄を除く全国で約304,660戸が停電したほか、兵庫県及び島根県で6,473戸が断水した。通信関係では固定電話で障害が発生し、携帯電話基地局が停波した。
道路については、最大時で高速道路2区間、直轄国道5区間、都道府県管理国道9区間、都道府県道38区間等で通行止めが発生した。
鉄道については、JR三江線の橋脚流出等が発生し、最大で5事業者9路線で運転休止した。
公共土木施設では、河川672箇所、砂防(急傾斜地含む)34箇所、道路(橋梁含む)885箇所、公園10箇所で被害が発生した。
農林水産施設等では、農地3,315箇所、農業用施設2,119箇所、林地荒廃192箇所、治山施設4箇所、林道施設等531箇所、木材加工・流通施設2箇所、養殖施設1箇所等で被害が発生した。
文教施設等では、国立学校施設3箇所、公立学校施設18箇所、私立学校施設12箇所、社会教育・体育、文化施設等2箇所、文化財等4箇所で被害が発生した。
社会福祉施設等では、7施設で被害が発生した。