3 平成24年8月13日から14日にかけての大雨等
3-1 災害の状況
8月13日から14日にかけて,朝鮮半島から日本海中部へ伸びる前線がゆっくりと南下し,本州付近に達した。前線に向かって南から暖かく湿った空気が流れ込んだため,大気の状態が非常に不安定となり,近畿中部を中心に大雨となり,局地的に猛烈な雨が降った。
13日0時から14日24時までに観測された最大1時間降水量が,大阪府枚方市枚方では91.0ミリ,京都府京田辺市京田辺では78.0ミリとなり,それぞれ観測史上1位の値を更新した。
この大雨等により,死者2名,行方不明者1名及び負傷者4名の人的被害が発生した。また,住家被害としては,住家全壊14棟,住家半壊12棟,住家一部破損30棟,床上浸水1,663棟,床下浸水7,200棟等の被害が発生した。
避難勧告は,3県で1,330世帯に出された。
土砂災害は,7県で19件発生した。
河川については,2水系2河川で避難判断水位を超え,各地で浸水被害等が発生した。
ライフライン関係においては,関西電力管内において約4万8,700戸が停電となったほか,上水道は,京都府において224戸が断水した。通信関係では,携帯電話基地局が停波した。
道路については,最大時で高速道路1路線,県管理国道2区間及び都道府県道8区間で通行止めが発生した。
公共土木施設では,河川97箇所,砂防3箇所,道路100箇所,下水道1箇所及び公園5箇所で被害が生じた。
農林水産施設等では,農地499箇所,農業用施設305箇所,林地荒廃212箇所,治山施設8箇所,林道施設157箇所等に被害が生じた。
文教施設等では,国立学校施設2校,公立学校施設20校,私立学校施設13校,社会教育・体育,文化施設等12施設及び文化財等5件に被害が発生した。