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平成25年版 防災白書|第1部 第1章 6 6-2 原子力施設の安全確保に向けた取組


6-2 原子力施設の安全確保に向けた取組

(1)東京電力(株)福島第一原子力発電所の安全確保

平成23年3月11日に深刻な重大事故が発生した東京電力(株)福島第一原子力発電所の安全確保及び同1~4号機の廃炉に向けて原子力規制委員会は,平成24年11月7日に,同原子力発電所を「原子炉等規制法(核原料物質,核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律)」に定める「特定原子力施設」として指定し,措置を講ずべき事項を提示した。これを受け12月7日に東京電力(株)から提出された実施計画について,原子力規制委員会委員,外部有識者,原子力規制庁職員等から成る「特定原子力施設監視・評価検討会」において審査を行っている。

また,平成25年4月に同原子力発電所に設置されている地下貯水槽から放射性物質を含んだ水が漏えいした事象については,放射性物質を含んだ水の移送や漏えいの原因究明,地下貯水槽周辺の環境への影響評価を指示するとともに,放射性物質を含んだ水の抜本的対策を東京電力(株)に求めているところであり,同検討会において確認していくこととしている。

(2)規制基準等の見直し

平成24年6月に「原子炉等規制法」が改正され,重大事故(シビアアクシデント)対策の強化や,最新の技術的知見を取り入れ,既設の施設にも新規制基準への適合を義務づける制度(バックフィット制度)の導入等を行うこととなった。このうち,改正法に基づき平成25年7月までに施行する必要のある発電用軽水型原子炉に係る新規制基準等の策定に関しては,原子力規制委員会委員,外部有識者,原子力規制庁職員等からなる検討チームを3つ設け,東京電力(株)福島第一原子力発電所事故の教訓や国際原子力機関(IAEA)等の国際基準を踏まえた検討を行った。平成25年2月には,重大事故対策を取り入れ,地震・津波対策等を強化した新規制基準の骨子案を取りまとめ,パブリックコメントを募集した。その後,この骨子を踏まえた関係規則等の条文案を作成し,改めて同年4月にパブリックコメントを募集したところである。

また,試験研究用原子炉,核燃料施設等についても,平成25年12月までの施行に向けて,新規制基準等の策定作業を進めている。


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