(1)災害の状況


5 平成23年台風第15号

(1)災害の状況

平成23年9月13日に日本の南海上で発生した台風第15号は,四国の南海上から紀伊半島に接近した後,21日に静岡県浜松市付近に上陸し,強い勢力を保ったまま東海地方から関東地方及び東北地方を北東に進んだ。西日本から北日本にかけての広い範囲で暴風や記録的な大雨となり,九州や四国の一部では9月15日から22日までの総降水量が1,000mmを超え,多くの地点で総降水量が9月の平年値の2倍を超えた。

この災害により,死者18人,行方不明者1人及び負傷者337人の人的被害が発生した。住家被害としては,住家全壊33棟,住家半壊1,577棟,住家一部損壊2,129棟,床上浸水2,145棟及び床下浸水5,695棟の被害が発生した。

避難指示・勧告は,45万3,738世帯(台風第12号等による避難も含む。)に出された。

土砂災害については,31道府県109市町村で198件が発生した。

河川については,阿武隈川水系阿武隈川等3水系3河川で計画高水位を超えたほか,3水系3河川で氾濫危険水位を,12水系15河川で避難判断水位を超え,各地で浸水被害等が発生した。

ライフライン関係では,四国電力,中国電力,関西電力,中部電力,東京電力,東北電力及び北海道電力の管内で約199万2,050戸が停電(平成23年台風第12号による被害を含む。)したほか,都市ガスは,大分県大分市で供給に支障が生じ,上水道は,1万5,526戸が断水した。

通信関係では,固定電話で障害が発生し,携帯電話基地局が停波した。

道路については,最大時で高速道路1路線,直轄国道1区間,県管理国道57区間及び都道府県道409区間で通行止めとなった(平成23年台風第12号による被害を含む。)。

鉄道については,東海道新幹線や東北新幹線を始め192区間が運転休止となった。

公共土木施設では,河川3,221箇所,海岸22箇所,砂防158箇所,道路(橋梁含む)2,075箇所,港湾16箇所,下水道15施設及び公園48施設で被害が発生した。

農林水産関係では,農地8,171箇所,農業用施設等7,188箇所,林地荒廃531箇所,治山施設48箇所,林道施設2,954箇所,漁港施設11箇所等に被害が発生した。

文教施設等では,国立学校施設33校,公立学校施設845校,私立学校施設77校,社会教育・体育,文化施設等565施設及び文化財等100件で被害が発生した。

社会福祉施設等では,103施設で被害が発生した。


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