12 下水道事業
国土交通省においては,都市化の進展や下水道の計画規模を大きく上回る集中豪雨の多発に伴う雨水流出量の増大に対処して,都市における安全性の確保を図るため,浸水防除に寄与する公共下水道事業,都市下水路事業等を推進する。また,平成21年に新たに創設した「下水道浸水被害軽減総合事業」等を活用し,対象地区を限定し,下水道幹線やポンプ場などの重点的な施設整備を行うとともに,ソフト対策と自助を組み合わせることにより総合的かつ効率的な浸水対策を推進し,施設の計画規模を上回る降雨に対して被害の最小化を図る。
さらに地域における関係者が一体となって,雨水の流出抑制や民間による被害軽減対策を計画的に推進するため,平成20年度に創設した「雨に強い都市づくり支援事業(新世代下水道支援事業制度の拡充)」し,より一層,効果的に浸水被害の最小化を図る。
(1)浸水対策下水道事業
主として市街地内に降った雨水を河川等に排除し,浸水被害を防止するため,雨水幹線や貯留浸透施設等を整備する。
(2)地震対策下水道
地震時においても下水管きょの流下機能を確保するとともに,マンホールの浮上や道路陥没による交通障害の発生等を防止するため,下水管きょに対して,耐震化等の機能高度化を考慮し,長寿命化対策を含めた改築を行う。