コラム 神戸市の小・中学校防災教育「幸せ運ぼう」


教材「幸せ 運ぼう」の写真

神戸市教育委員会では,平成7年の阪神・淡路大震災後,震災の中で得た教訓や体験をまとめた教材「幸せ運ぼう」を作成し,神戸市内の小中学校の教育カリキュラムの中で活用が図られてきた。しかしながら,震災から10年が経過し,震災を直接体験したり鮮明に記憶したりしている子供たちが少なくなっている現状に合わせ,震災当時の状況を理解しやすくするための写真や命の大切さを考えさせる生徒作文などを大幅に追加して同教材を改訂するとともに,映像や新聞資料を多く取り入れたビジュアル版としてDVD版を作成した。

「幸せ運ぼう」改訂版は,神戸市内の全ての小中学生に配布され,DVD版と併せて,理科,国語,総合学習などのカリキュラムにおいて,災害対策の仕組みや被災体験の理解,災害時の身の守り方の学習などに活用されている。

更に,全国の様々な小中学校や地方自治体などから,神戸市教育委員会に対して,同教材の提供の申入れや活用方法の講習の依頼などが相次いでいる。同教育委員会では,こうした神戸市以外でのニーズにも対応するよう,阪神・淡路大震災以外の我が国や世界における災害経験を取り入れた全国バージョンの作成に取りかかっている。



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