5−2　防災施設設備の整備

　農林水産省においては，積雪地域における雪崩による被害から集落等を守るため，柵工などの整備と一体的に森林の造成等を推進した。　 　＊は，第５章５−２（2）ｆ防災林造成事業に係る予算に含まれる。

　国土交通省においては，積雪寒冷特別地域道路交通確保五箇年計画に基づき，次の事業を推進した。
ａ　除雪，防雪，凍雪害防止
　積雪寒冷特別地域における冬期の安心・安全な生活を支え，地域間の交流・連携を強化するため，道路の除雪，防雪及び凍雪害防止等の雪寒事業を重点的に推進した。
　特に，平成16年度は，新潟県中越地震による消融雪施設の被災等を踏まえ，補正予算により被災地の県管理道路や市町村道の除雪費補助を措置するとともに，年度末には新潟県中越地震の被災地や東北地方北部を中心とする豪雪に対し，県管理道路の追加配分や市町村道除雪費補助を措置した。　 ｂ　除雪機械整備
　除雪機械については，積雪寒冷特別地域の除雪に必要なロータリー除雪車等の車道用除雪機械の整備とともに，歩道用除雪機械や，凍結路面対策のための薬剤散布用機械を整備し，合計18,600台の配備体制を整備した。　

　国土交通省においては，克雪活動の推進を図るために必要な施設等を整備する補助事業について，２地域の整備を引き続き実施するとともに，新たに３地域の整備に着手した。

　国土交通省においては，積雪・堆雪に配慮した体系的な都市内の道路整備をを行った。また，居住地内の積雪を速やかに排除するために新世代下水道支援事業制度（リサイクル推進事業−再生資源活用型）による事業を北海道札幌市等９箇所において実施した。

　国土交通省においては，次の事業を実施した。　
ａ　雪崩対策事業
　集落における雪崩による災害から人命を保護するため，雪崩防止施設の整備を促進した。
ｂ　総合的な雪崩対策の推進
　雪崩の頻発する地域においては，雪崩防止施設を整備するとともに警戒・避難体制の整備等を目的とした総合雪崩対策モデル事業を推進した。
ｃ　雪崩対策事業調査
　事業の効率的な実施のため，現地観測等を通して雪崩の被害予測法，防止施設の合理的な設計・施工等について調査・研究を行った。

　国土交通省においては，融雪時の出水や雪崩に伴う土砂流出防止，流雪用水確保に寄与，及び除排雪機能を有する砂防設備の整備を総合的・包括的に実施することを目的とする雪対策砂防モデル事業を実施した。

　国土交通省においては，積雪寒冷地における航空交通を確保するため空港の除雪，除雪機械等の整備を行った。