７−１　教育訓練

　警察庁においては，各種危険物による災害防止等保安対策推進のため，都道府県警察の危険物担当幹部に対して，関係法令，指導取締り要領，危険物施設の実態把握等について必要な教育訓練を行う。

　消防大学校において，国，都道府県の消防の事務に従事する職員及び市町村の消防職員に対し危険物災害及び石油コンビナート災害予防及び応急対応に関する教育訓練を行う。

　経済産業省においては，社団法人全国火薬類保安協会に事業委託し，火薬類取扱従事者保安対策講習，各種技術基準の作成，火薬類流通保安対策，その他保安対策及び国際化に対応した火薬類保安規制の見直しのための検討を行う。

　国土交通省においては，危険物輸送事業者への監査の実施のほか，適正な運行計画の策定等運行管理の徹底，関係法令の遵守等の指導，異常・事故発生時の応急措置を記したイエローカード（緊急連絡カード）のより一層の携行を図るため地方運輸局及び防災関係機関との連携を強化し，指導等危険物輸送上の安全確保を行う。また，放射性物質等の安全輸送に関する知識普及のため，運送事業者等の関係者に対する指導及び講習を行うとともに，関係法令の遵守状況を確認するため，立入検査を行う。

　海上保安庁においては，石油コンビナートや国家石油備蓄基地の周辺海域を中心に，官民合同による油等排出事故対策訓練及び消防訓練を実施するとともに，サハリンプロジェクト関連施設等からの大規模な流出油事故発生に備えて，ロシア海洋汚染・海難救助調整庁と合同訓練を実施する。また，LNGの内航輸送について，国内初の船舶による二次輸送，ふくそう海域である瀬戸内海の航行等が開始していることから，火災が発生した場合に備え，主要航路となる部署職員の消防研修を行う。さらに，海上災害防止センターの行う海上防災訓練に対する指導を行うとともに，タンカー等危険物積載船の乗組員，危険物管理施設の従業員等を対象に，危険物排出時や海上災害発生時の通報及び応急措置の具体的な方法等について，海上防災講習会等を通じて指導する。