５−１　国有林治山事業

　農林水産省においては，災害に強い安全な国土づくり，水源地域の機能強化，豊かな環境づくりを基本方針とする「第九次治山事業七箇年計画」の７年度として緊急かつ計画的に治山事業を推進する。

　特に近年の火山・地震災害や集中豪雨等に伴う激甚な山地災害の多発状況に対処するため，荒廃地，荒廃危険地等の整備の積極的な実施や山地災害予知施設の設置を推進する。

　また，森林が過密化し，山崩れや土砂，流木等の流出が発生する恐れのある水土保全機能が著しく低下した保安林について，本数調整伐，複層林への誘導・造成等の森林整備を実施するとともに，このような森林整備を集中的に実施する必要のある地域において保安林管理道の整備を推進する。

　さらに，台風や集中豪雨によって上流部の森林から発生した流木が大量に流下し，下流部の集落が被災する流木災害に対処するため，砂防事業との連携を強化し，上流部における森林整備や流木防止対策と下流部において流木を捕捉する透過型ダムの整備などを実施する。

平成15年度予算額　　平成14年度予算額　 　差引増△減　　（百万円）

　　　 133,812　　　　　　 145,984　　△　12,172

（注） ６−１（1）ｃ　地すべり防止事業分 を除いた額である。

　国有林野内における治山事業を国費291億4,800万円をもって実施する。