6 火災対策



6 火災対策

(1)火災に関する一般的研究

a 林野火災の発生危険度と拡大を予測するシステムの開発
 独立行政法人消防研究所においては,山村の過疎・高齢化や山林荒廃に起因する林野火災に対する森林の抵抗力低下への対策として,オンライン気象データベース,林野火災データベース,地形データベース等IT技術を利用した林野火災の発生しやすい状況を予測する手法と,少ない消防力を有効に活用するため火災拡大防止手法を開発するための研究を実施する。
b 建物火災に関する研究成果を有効に活用する技術の研究
 独立行政法人消防研究所においては,実大実験,素材性状,火災事例等の多元的な形態の研究成果情報を,火災危険度の事前予測に基づく仮想現実空間(VR:Virtual Reality)内での火災疑似体験として提供可能とする,あるいは,インターネットを介した共有化のために必要とされる共通データベース手続き(プロトコル),及び仮想現実空間での火災シミュレーション技術の開発のための研究を実施する。
c 災害弱者の火災時避難安全のための警報・通報手法の開発
 独立行政法人消防研究所においては,高齢者や聴覚障害により警報音の聞取りが困難な人に対しても有効な警報伝達手法の開発及び病気・身体不自由などにより自力避難が困難な人を救助するための通報システムの開発研究を実施する。
d 消防用防護服の総合的な評価手法に関する研究
 独立行政法人消防研究所においては,消防用防護服の耐熱性能に加えて快適性,機能性などに関する研究を実施し,それらの性能に関する我が国基準の提案と日本の気候風土に適した消防隊員用防護服の総合評価手法の開発を行う。
e 廃棄物及びその処理施設の火災安全技術に関する研究
 独立行政法人消防研究所においては,屋外に大量に放置された廃棄物からの火災及び廃棄物処理施設における火災の出火防止策の開発研究及び火災時の消火技術の開発研究を行う。
f 消防防災科学技術研究推進制度(競争的研究資金制度)の創設
 消防庁においては,消防防災科学技術の振興を図るため,消防防災技術に係わる競争的資金制度を創設し,産学官の連携,地方公共団体における研究等,総合的に消防防災科学技術に係る研究を積極的に促進する。
 平成15年度予算額  平成14年度予算額  差引増△減  (百万円)       199         0      199 

(2)市街地における防火性能の評価技術の開発

 独立行政法人建築研究所においては,市街地火災の拡大過程の物理現象としてのモデル化技術及び市街地状況並びに気象条件等を考慮した延焼性状予測技術に関する研究開発を行う。


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内閣府政策統括官(防災担当)

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