3−2 防災施設設備の整備



3−2 防災施設設備の整備


(1) 医療施設の土砂災害防止整備

 厚生労働省においては,平成10年に建設省が実施した「災害弱者関連施設に係る土砂災害緊急点検調査」により,土石流危険区域,地すべり危険箇所,急傾斜地崩壊危険箇所等に所在する医療施設が実施した土砂災害防止整備について補助を行った。
(事業費 62,130千円  国費 20,710千円)

(2) 建設機械の整備

 国土交通省においては,風水害等の災害対策に必要な機械として,パトロールカー,対策本部車等を整備した。また,内水が頻発する未対策地区における緊急対策として,排水ポンプ車,照明車を増強し,合計約700台の配備体制を整備した。
(事業費 4,016,000千円  国費 2,276,000千円)

(3) 水防施設の整備

 国土交通省においては,水防施設等の整備を次のとおり行った。
(事業費 163,630千円  国費 159,406千円)
a 洪水予報施設の整備
 国土交通省においては,一級河川阿武隈川等27河川において,無線式テレメータ局26局,気象ファックス5式,水位予測機器2機,警報装置3局を更新した。
b 水防資材の整備
 出水等に際して,水防活動に使用した水防資材について,宮城県柴田町10市町村に対し補助を行った。

(4) 安全で信頼性の高い道路整備

 国土交通省においては,代替性・多重性に配慮した幹線道路ネットワークの整備を行うとともに,道路防災総点検や岩盤斜面等の緊急調査を踏まえ,緊急的に対策が必要な方面等における落石防護工等の対策を推進した。
 また,事業の実施に当たっては,治山事業(農林水産省)と連携した落石対策等を行うなど,より効果的な対策に努めた。
(事業費 378,153,000千円  国費 222,599,000千円)

(5) 河川・ダム・道路管理用情報通信設備の整備

 国土交通省においては,次の情報通信設備の整備を行った。
a テレメータ
 雨量,水位,水質等の水文データ及び雨量,路温等の道路気象データを収集するためのテレメータを引き続き整備した。
b 警報設備
 ダムや堰等の放流による河川水位上昇を付近の住民に警報するための警報設備を引き続き整備した。
c レーダ雨雪量計
 雨量,降雪量をリアルタイムで広域に捉えるためのレーダ雨雪量計の更新を四国地方整備局において行った。
d 河川情報システム
 雨量,河川水位・水質等の観測データを事務所,地方整備局,本省へ伝達するシステムについてデータの充実,収集時間の短縮化,Web化等の機能強化を図った。

(6) 土砂災害に対する整備

 国土交通省においては,土砂災害から人命を守るために砂防設備等の整備を図るとともに,雨量計,ワイヤセンサー,監視カメラ,GPS観測装置等の各種観測機器,データを処理する監視装置等の設置による土砂災害警戒避難システムの整備及び平常時・災害時を通じて土砂災害関連情報を住民と行政機関が相互通報するシステムの整備などのソフト対策を推進した。

(7) 災害弱者関連施設に係る総合的な土砂災害対策

 国土交通省では,災害弱者関連施設を保全対象に含む土砂災害危険箇所を重点的に整備するとともに,災害弱者関連施設の施設管理者に対する緊急点検調査結果の通知を推進し,土砂災害危険区域図の作成・公表等を支援した。

(8) 高潮等総合防災情報の高度化

 気象庁においては,平成11年の台風第18号による高潮災害に鑑み,高潮数値予測モデルの精度向上や高潮情報の内容の充実などの改善を行うためのシステムを整備した。
(国費 387,172千円)*
(注) *は, 第4章1−2 (29)に計上した予算の内数。


所在地 〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1 電話番号 03-5253-2111(大代表)
内閣府政策統括官(防災担当)

Copyright 2017 Disaster Management, Cabinet Office.