7 危険物災害対策



7 危険物災害対策


(1) 危険物災害の防止に関する研究

 消防庁及び消防庁消防研究所においては,危険物災害の防止に関し次の研究を行った。
a 危険物の判定試験法に関する研究
 消防研究所においては,引火性危険物,自己反応性危険物及び酸化性物質の引火,発火,分解性及び支燃性に関する危険性判定試験法の改良を行った。さらに,群馬県で発生したヒドロキシルアミン(HA)製造工場の爆発火災事故(平成12年6月)の発災原因の究明とHA水溶液及びHA塩類の危険性評価の研究を行った。
(国費 19,190千円)
b 地震動による小規模タンクの損傷に対する安全性評価に関する研究
 消防研究所においては,地震時の小規模タンクの浮き上がり挙動を実験的及び解析的に調べ,地震時における小規模タンクの総合的強度評価システムを構築するための研究を実施した。(国費 29,659千円)
c 危険物施設に係る新しい安全評価手法等に関する調査検討及び国連危険物輸送専門家委員会への参画
 消防庁においては、諸外国の安全性に関する考え方,性能規定,リスクアセスメント等の新しい安全性評価手法等に関する調査・検討を行った。また,国連危険物輸送専門家委員会に参画した。(国費 11,963千円)

(2) 爆発防止等に関する研究

 経済産業省においては,次の研究を行った。
a 液化石油ガス供給事業安全管理技術開発
 液化石油ガス設備の腐食等による事故を防止するため,供給・消費設備の維持管理技術に関する調査研究を行った。(国費 223,988千円)
b 反応危険性ガスの爆発反応機構の解明とその爆発防止に関する研究
 工業技術院物質工学工業技術研究所においては,ホスフィン等新規の反応危険性ガスについての危険性データの集積と的確な危険性防止対策の確立を目的に,反応危険性の詳細を素反応から解明するとともに,危険度の定量評価に必要なデータの整備を行い,燃焼や爆轟伝搬等の爆発危険性予測技術についての開発研究を行った。
(国費 17,610千円)
c 熱暴走・熱爆発反応のリスクマネジメントに関する研究
 工業技術院物質工学工業技術研究所においては,化学産業において取り扱われる爆発性化学物質の安全性確保と爆発リスクの予測・軽減を目的として,製造時の熱暴走をシミュレーションする手法を開発するとともに,爆風伝播の計測・評価手法確立により万一の爆発の際の爆風被害を最小限に留めるための技術について研究した。(国費 23,720千円)


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