7 雪害対策
7−1 雪害の現況
我が国は,急峻な山脈からなる弧状列島であり,冬季には,北からシベリア寒気団による季節風が,南から暖流が押し寄せるという国土条件のため,日本海側で多量の降雪・積雪がもたらされる。
そのため,屋根の雪下ろし中の転落,雪崩災害のほか,降積雪による都市機能の阻害,交通の障害といった雪害が毎年発生している。平成13年末から14年にかけての冬は,強い寒気の影響により,北陸地方や東北地方の日本海側を中心として大雪となった。雪害は,雪崩によるものと,屋根の雪下ろし中の転落によるものが多いが,このうち雪崩によるものは,昭和59年〜61年豪雪の年に多くあったが,昭和62年以降は,平成8年を除いて死者は発生していなかった。
しかしながら,平成13年から14年の雪では,平成14年1月に青森県で雪崩により2名の死者が出るとともに,雪下ろしにより4名の人名が失われ,また交通にも支障を来たし,地域の社会経済等に影響を与えた。