3−5 9月2日から7日にかけての豪雨



3−5 9月2日から7日にかけての豪雨


(1) 災害の状況

 平成13年9月2日から7日にかけて,南西諸島や九州付近の前線上に低気圧が発生し,西日本を中心に豪雨となった。この期間の総降水量は,鹿児島県上屋久島町,高知県土佐清水市で600mmを越え,徳島県,宮崎県でも300mmを越えた。
 この大雨により,負傷者8名,住家の全半壊及び一部損壊306棟,床上浸水272棟,床下浸水906棟の被害が発生した。
 ライフライン関係においては,上水道について高知県で断水が発生したほか,電気通信関係では,高知県内で携帯電話基地局20局が停波した。
 河川については,中筋川他3河川において警戒水位を越えたため,高知県土佐清水市を中心に約2,600世帯に,また,鹿児島県西之表市においても約600世帯に,避難勧告が出された。
 農林水産業関係では,農地1,912か所,農業用施設2,017か所,治山施設14か所,林地215か所,林道502か所,漁港等14か所及び農作物等に被害が発生した。

(2) 国等の対応状況

 内閣府では,この前線による大雨で被害が発生した,高知県土佐清水市,大月町に被災者生活再建支援法に基づく支援金支給制度を適用することとした。
 消防庁では,9月6日9時に関係機関との連絡体制を強化し,被害状況等現地の情報把握を行った。
 文部科学省では,教育委員会等の関係機関から被害情報を収集するとともに,臨時休校等適切な対応をとるよう指示した。
 国土交通省では,9月6日11時警戒体制をとり,現地の情報収集のため衛星通信車を派遣した。
 防衛庁では,高知県知事からの災害派遣要請を受け,9月6日から8日にかけて,渡河ボートによる避難支援,給水・給食支援及び道路啓開を行った(人員派遣:延べ約630名)。
 厚生労働省では,6日に高知県土佐清水市,大月町に対し,災害救助法に基づき,避難所の設置,炊き出しその他による食品の供与を支援した。
 政府は,この災害を含めて9月2日から7日にかけての西日本を中心とする豪雨により,とりわけ,高知県や鹿児島県における短時間の集中的な豪雨のため,両県を中心として農地等に甚大な被害が生じたことを踏まえ,「平成13年9月2日から同月7日までの間の豪雨による災害」を激甚災害及び局地激甚災害に指定し,農地等の災害復旧事業等に係る補助の特例措置等を適用した(表1−3−1表1−3−2)。

(表1−3−1)平成13年激甚災害適用措置及び主な被災地

(表1−3−1)平成13年激甚災害適用措置及び主な被災地
(表1−3−2)平成13年局地激甚災害適用措置及び対象区域

(表1−3−2)平成13年局地激甚災害適用措置及び対象区域(その1)

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